ソフトバンク 工藤政権初の屈辱…貯金ゼロ&Bクラスで前半戦ターン 指揮官「課題に取り組みます」

[ 2021年7月15日 05:30 ]

パ・リーグ   ソフトバンク2-4楽天 ( 2021年7月14日    ペイペイD )

<ソ・楽>楽天に敗れてグラウンドに一礼しベンチを後にするソフトバンク・工藤監督(撮影・岡田 丈靖)
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 ソフトバンクは14日、楽天に2―4で敗れて勝率5割で前半戦を終了した。得点は松田宣浩内野手(38)の10号2ランのみ。先発の東浜巨投手(31)が初回に3失点するなど今季最短の4回4失点と崩れ、流れを呼び込めなかった。15年から続く工藤政権では「貯金0ターン」も「Bクラスターン」も初めて。球宴休みと、東京五輪の中断期間を生かして、後半戦へ立て直すことになる。

 夏本番を前に、何とも言えないもどかしさを残し前半戦が終わった。37勝37敗14分けで首位オリックスに4ゲーム差の4位。工藤政権で初の貯金0でのターンとなった。5位でターンした13年以来8年ぶりに、Bクラスから後半戦に臨むことになる。

 「ブレークに入って、時間が空く。この成績を僕らも受け止めてね、ちょうど5割。いいとこが5、悪いとこが5というところじゃないかと思う。半分負けた中から一つでも課題をクリアできたら」

 うつむき気味にベンチを去る選手たちを工藤監督は、うなずきながら見送った。

 16年に勝ったのを最後に、球宴がなかった昨年を除いて前半戦最終戦は17年から4連敗。誤算だったのが先発の東浜だ。6月30日の西武戦でチームの連敗を4で止めた頼みの右腕が、初回3連打で3失点。今季最短4回4安打、ワーストタイ4失点でKO。「初回に失点し追う展開となり、難しい試合にしてしまった。申し訳ない」と謝罪した。

 打線もジメジメと梅雨明けしないまま終わった。「あと1本っていうのはね…」と指揮管は、貧打を象徴する一言に苦笑いを付け加えた。4点を追う5回無死一塁で松田の10号2ランで2点差に迫った。反撃ムードに持ち込んだが、8回1死満塁では明石、今宮が連続三振。またもやドーム内に、ため息が充満した。

 これで楽天に2カード連続の負け越し。今季の対戦成績も5勝6敗3分けとなり、勝ち越しに成功した相手は、オリックスと日本ハムだけ。ただ、混戦なのが救いだ。

 「十分に逆転できるし、勝てるゲーム差だと思っている。優勝を目指してやっているチームなんで。時間はあるので後ろを向かず、くよくよせず、前を向いて課題に取り組みます」。29日間の中断期間がある。リーグ連覇、5年連続日本一へ攻守で軌道修正し上昇カーブを描けるか。常勝軍団の意地の見せどころだ。(井上 満夫)

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