決勝弾の広島・小園 2年ぶり快音の理由は打撃改造 打率へのこだわりが生んだ“お待たせ”の一発

[ 2021年7月15日 05:30 ]

セ・リーグ   広島2-0中日 ( 2021年7月14日    マツダ )

<広・中>4回1死、広島・小園は右中間に先制のソロ本塁打を放つ(撮影・奥 調)
Photo By スポニチ

 打った本人だけでなく、チームにとっても待望だった。4回1死から、広島・小園が2年ぶりの一発となる今季1号先制弾。中日・柳が投じた初球の甘い直球を積極的に振り抜くと、打球は右翼最前列に吸い込まれた。

 「森下さんが頑張っていたので、初球から強いスイングで絶対に打ってやろう…と。気持ちよかったです」

 低迷した2年目の昨季。2軍の居残り練習で、森笠打撃コーチとともにスタンスを狭くし、右脚の上げ幅を抑える打撃改造に取り組んだ。打ち込んだ量は1日1000球超。いきおい、1年目に披露した豪快なスイングは影をひそめた。

 「一番大事なのは打率。出塁率にこだわって打撃を変えました。ホームランは、これから力がついてきたら打てればいいかな…と」

 小園は6回2死でも柳から左翼線二塁打。6月13日のオリックス戦から27試合連続で3番に座り、打率・326は出色だ。改造の成果。佐々岡監督は「柳投手が丁寧に低めに投げ、打ちあぐねていた中で小園の一発は大きかった」と絶賛した。

 「まだ一発で仕留めきれないし、スイングが弱い日もある。安定して打てるように、いろいろ試しながらやりたいと思います」

 飛距離は次の課題であっても、ツボにはまればこの通り。どん欲な21歳が放つ光は発展途上でもまばゆい。(江尾 卓也)

続きを表示

この記事のフォト

2021年7月15日のニュース