巨人 投手陣危なげなし!先発・畠が危険球退場も5投手が無失点リレー

[ 2020年8月1日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人2―1広島 ( 2020年7月31日    東京D )

<巨・広>大江(中央)のプロ初勝利のウイニングボールを指さす救援陣。(左から)鍵谷、高梨、大江、大竹、中川(撮影・木村 揚輔)
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 巨人は31日、広島戦で接戦を制した。先発の畠世周投手(26)が2―1の5回、頭部死球で危険球退場となったが、後を受けた5投手が無失点リレー。3番手で4年目の大江竜聖投手(21)がプロ初勝利を挙げた。チームの連敗は2でストップ。緊急事態でも万全のリリーフを見せ、いよいよ首位固めに入る。

 試合前練習。最後までグラウンドに残っている投手は、ほとんどいない。昨季までより20分以上短い練習時間。この光景が、特別なシーズンの新様式だ。

 「急きょ、という中でよく抑えてくれた。全員が良かったですね」。試合後に原監督が手放しで称えたのは救援陣だ。19年4月14日のヤクルト戦以来、474日ぶりの先発となった畠が2―1の5回1死、会沢の頭部に死球を当て危険球退場。中継ぎ陣は誰も準備していなかった。

 鍵谷が急いで投球練習を行いマウンドへ。現在首位打者の堂林と田中広を封じた。その後も大江、大竹、高梨、中川と無失点継投。12球団トップの打率を誇る広島打線を相手に1点差を守り切った。

 新型コロナウイルスの影響で開幕が約3カ月延期された上、過密日程の今季。特に投手は、各球団で例年にない故障や不調に悩む投手が少なくない。宮本投手チーフコーチは3つの変革を行った。

 (1)時短練習 「練習時間は短く。練習中と試合前に遠投するなら、どっちかは省いたり。制限はかけている」と疲労蓄積を避ける。

 (2)連投制限 昨季は田口が5日連続登板したケースもあったが今季は3日連続までに設定した。開幕当初に登板過多だった高木は、前日までの3試合連続でベンチ外にした。

 (3)ブルペンの傾斜でキャッチボール 「ブルペンが空いているから。試合のための練習をさせる」との理由で、7月上旬からリリーフ陣に導入。実戦同様の体重移動の感覚を養い、リーグトップの救援防御率3・26につなげている。

 投手陣全体では12球団トップの防御率3・08。全員でチームを支えているからこそ、今の位置がある。(青森 正宣)

 ≪救援陣の防御率 セ1位の3・26≫巨人は畠の危険球退場後、5投手が4回2/3を無失点に抑える好投。チーム救援陣は開幕から4試合連続で無失点に抑える好スタートを切ったが7月に入ると調子が下降。救援陣の防御率は11日の時点で4.50までダウンしたが、大竹、大江、高梨らが1軍に加わり立て直しに成功。現在はセ1位の3.26とV字回復を果たしている。

 ▼鍵谷 何とか1つずつアウトを取ろうと落ち着いて投げた。つなげられてよかった。

 ▼大竹 畠が頑張っていたし鍵谷、大江とつないでくれたので自分もつなげたいと思った。ピンチをつくったがギアを上げた。

 ▼高梨 投手でつないで頑張っていたので、点を許すわけにはいかないと思って投げた。

 ▼中川 接戦になればなるほど緊張感は大きくなるけれど、大差で勝つよりもうれしい。

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