「黄金新人」森下も重圧に屈す…広島は1点差試合6戦全敗でまたも最下位

[ 2020年8月1日 05:30 ]

セ・リーグ   広島1-2巨人 ( 2020年7月31日    東京ドーム )

<巨・広7>4回2死一、二塁、丸(後方)に勝ち越しの適時打を浴びる森下(撮影・吉田 剛)
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 広島のドラフト1位・森下暢仁投手(22)は31日、巨人戦に初登板初先発し、5回2失点で2敗目を喫した。初回の3連続四球など自身最多の6与四死球。5回100球と球数がかさみ、初めて託されたカード初戦を飾れなかった。今季の1点差試合は0勝6敗。勝利数の差で最下位転落となった。

 自己最多の6与四死球といえども、森下は、決して制球を乱したわけではない。慎重さゆえに生まれた球1、2個分の微妙なズレ。「どんどん攻めていこうと思っていたけど…。ゾーンで勝負できないといけない」。厳しく内外角を突いた過程に言い訳することなく、敗戦投手という結果を重く受け止めた。
 初回1死から坂本、丸、岡本に3連続四球を与え、3回にも岡本、大城に連続四球。3回まで無安打無失点と耐えながらも、リズムは生まれなかった。

 球をストライクゾーンに集中させると、弾き返された。1点先制した直後の4回1死から吉川尚に初安打を許し、畠の犠打で2死二塁。粘り抜きたかったが、亀井、坂本勇、丸の3連打で逆転された。「(初回から)リズムよくいこうと思って入ったけど、(連続四球は)やってはいけなかった。点を取ってもらって抑えないといけない所で、できなかったのが反省です」。被安打4ながら5回100球と球数が膨らんでの降板となった。

 これまでの4試合は、連続四球すらなかった。突然の四球連発には、重圧も関係していたことだろう。首位を快走する巨人との初対戦。さらに、中7日と登板日をずらして、初めてカード初戦の先発に抜てきされた。「どの試合でも責任感は変わらない。カード頭だろうと、しっかり投げないといけなかった」。開幕から金曜日に全て先発してきた大瀬良は、コンディション不良で登録抹消。期待を背負った中での登板に、佐々岡監督は「(狭い)球場ということもあるし、巨人への意識もあったと思う。それでも粘り強く投げてくれた」とねぎらった。

 これで、今季の1点差試合は0勝6敗。再びの最下位転落には、7月のカード初戦を2勝8敗と大きく負け越したことも要因と言える。「やってはいけないことが分かった」と森下。苦しいチーム状況によって生まれた経験の舞台を将来の糧にしたい。
 (河合 洋介)

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2020年8月1日のニュース