田沢純一 メジャー388戦登板の実績も謙虚…中古車にジーパンの堅実派 若い選手の最高の手本に

[ 2020年8月1日 05:30 ]

ルートインBCリーグ   埼玉2-0栃木 ( 2020年7月31日    熊谷 )

<BCリーグ 埼玉・栃木>試合後、取材を受ける埼玉・田沢(撮影・小海途 良幹)
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 レッドソックスなどで活躍し、独立リーグのルートインBCリーグ埼玉に入団した田沢純一投手(34=前レッズ)が31日、栃木戦の6回に2番手で初登板。1イニングを3者凡退に抑えた。

 《田沢という男》メジャー通算388試合登板は日本選手3位。13~17年の5年連続50試合以上登板は日本選手の最長記録となっている。最高年俸は18年の700万ドル(約7億2800万円)。23歳で海を渡り、堂々たる実績を築き上げた。それでも、田沢はどこまでも謙虚だ。

 レッドソックス時代は斎藤隆、松坂大輔、岡島秀樹、上原浩治に学び、マーリンズ時代にはイチローの真しな取り組みに感銘を受けた。「いろんな人に支えてもらった。先輩たちと一緒にできたことは僕の最高の財産」。実感を込めて話した姿が印象的だった。

 派手さとも無縁。多くの選手がはめる高級腕時計に興味を示さず、普段着のジーパンも40~50ドル(約4200~5200円)の廉価品ばかり。米国で所有した車も中古の日本車に始まり、11年間でわずか2台だった。

 そんな堅実な男も体のケアには大枚をはたいた。2人の専属トレーナーと契約し、専用のアパートも借りて遠征にも同行してもらった。口癖は「しっかり準備したい」。右肘の手術もマイナー生活も経験するなど波瀾(はらん)万丈。その人柄と生きざまは、独立リーグの若い選手にとって最高の手本になるだろう。(笹田幸嗣通信員)

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