聖光学院8強入り 代打・星匠が逆転2ラン「チームのために打てて良かった」

[ 2020年8月1日 14:19 ]

福島2020夏季高校野球大会4回戦   聖光学院7―3白河 ( 2020年8月1日    ヨーク開成山 )

<聖光学院・白河>5回1死二塁、左中間へ逆転2ランを放つ代打の星
Photo By スポニチ

 夏の福島県大会の代替大会「福島2020夏季高校野球大会」は4球場で4回戦8試合が行われた。夏の大会を13連覇している聖光学院は白河を7―3で下し、8強進出した。5回に檜枝岐村(ひのえまた)出身の代打・星匠(3年)が逆転2ランを放ち、勝利に貢献した。

 “弱い自分”と決別の一打だった。1―2と1点を追う5回1死二塁。先発し、好投していた小松優都(3年)に代わり、星が代打で登場。「自分は(精神的に)弱い。でもここでおびえたらスタンドで応援してくれる選手に申し訳ない」。フルカウントで外角のストレートを逆らわずに強振。高く舞い上がった打球は風に乗り、左中間スタンドへと飛び込んだ。

 悠然とベースを回り、ベンチに戻るとナインから肘タッチのシャワーを浴び、「チャンスで打ちたかったし、納得する打席をしたかった。体が反応してくれたし、チームのために打てて良かった」と公式戦で初の本塁打に笑顔を見せた。6回には四球を選び、8回には右線に適時三塁打と大車輪の活躍を見せた。

 星は、人口約600人の檜枝岐村出身。村民の姓は「星」「平野」「橘」で占められ、檜枝岐中時代は同級生が4人だった。檜枝岐村から初の甲子園球児になる夢があったが、新型コロナウイルスの影響で大会は無念の中止となった。だが、星は「甲子園があってもなくても、必死なプレーをして、村の人を喜ばせられるプレーをしたかった」とこの日も村のためにボールに食らいついた。

 3日の準々決勝に向けて、「相手関係なく、弱く情けない自分に打ち勝てるようにやっていきたい」と次戦を見据えた。(近藤 大暉)

続きを表示

2020年8月1日のニュース