阪神・青柳 もったいない6回途中3失点 「雨柳タオル」初日で完売もファンに恩返しできず

[ 2020年8月1日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神3-3DeNA ( 2020年7月31日    甲子園 )

<神・D(7)> 雨柳さんタオルを広げて青柳を応援するファン(撮影・大森 寛明)
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 リーグトップに並ぶ5勝目は近くて遠かった。甲子園を彩った「雨柳タオル」が最後は力なく振られた。チームの連敗ストップを託され、臨んだ本拠マウンドで阪神の青柳が後半に崩れた。

 「6回までは良かったけど、反省点が多かった。一番悪かったのは神里への四球。慎重になって、後手後手になった」

 6回に1点を失うと、7回には制球も乱れた。1死二塁から代打神里に四球を与えると続く代打山下に左前適時打を許したところで90球で降板。救援した馬場が2死から同点とされた。

 ウル虎の夏のイエローユニホームが今年も登場した甲子園。青柳のための舞台は整えられていた。ファンにも浸透した雨男ぶりを受け「雨柳タオル」が商品化。この日が球場販売初日で、試合前には完売する人気ぶりだった。

 DeNAと前回対戦した7月10日も雨の甲子園だった。5回に1点差に迫られたところで、試合成立とともに中断。そのまま降雨コールドとなり勝利投手となっていた。天を味方にしたような内容だった。ドラマを再現するように、試合直前には突然の雷雨で、開始は57分遅れた。左翼後方に現れた虹を観賞し、阪神園芸の技を堪能したファンも、あとはゴロの山が築かれるのを楽しみにしていた。「そうですね。タオルも目について、ありがたいと思ったけど」と唇をかんだ。

 5回まで2安打無失点で二塁を踏ませなかった。それだけに、もったいない一戦と言っていい。矢野監督が「らしい投球をしてくれたんだけど。完投ペースだったけど、梶谷がタイミングが合っている感じだったので」と説明したように、この日も2安打されるなど通算12打数9安打の天敵を前に交代を告げられた。下位打線相手にピンチを作らなければ、こんな展開にはならなかったはず。悔しさは次回で修正し、晴らすしかない。 (鈴木 光)

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