津久見 32年ぶり夏V!6戦中4戦が1点差勝ち 藤丸監督「古豪復活ではなく、新しいスタート」

[ 2020年8月1日 05:30 ]

大分大会決勝   津久見2ー1大分舞鶴 ( 2020年7月31日    別大興産) )

<津久見・大分舞鶴>優勝して喜ぶ津久見ナイン
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 7年ぶりの県立対決となった大分大会では津久見が大分舞鶴を2―1で破り、32年ぶりの優勝を決めた。

 甲子園がないのが実に惜しい。2度の全国優勝がある津久見が復活V。1回戦で2連覇中だった藤蔭に5―4で勝利して勢いに乗ると、決勝の2―1を含む6試合中4試合が1点差という勝負強さで頂点に立ち、軟式とのアベックVも達成した。

 この春から指揮を執る藤丸崇監督は「古豪復活ではなく、今からが新しいスタートだと思いたい。津久見にとって、ここまでの道のりは長かったかも知れないけど、野球の街が盛り上がってくれたらうれしい」と話した。

 当初は午前10時開始予定だったが、熱中症対策の観点から前日の30日に、午後5時開始の薄暮ゲームに変更された一戦。指揮官が「津久見に林田あり!という気持ちで送り出した」という背番号11の最速142キロ右腕、2年生の林田夢大が期待に応えた。初回に1点を先制されたが、この日最速141キロを記録した真っすぐに、カットボール、カーブのコンビネーションでスコアボードに0を並べた。「3年生の気持ちも背負っているのでガムシャラに投げようと思った」と話した。

 学校のグラウンドでの練習では、全国制覇のころから熱心に応援する地元住民が、差し入れしてくれることもある。林田は「感謝の気持ちがあります。この優勝で少しは恩返しができた」と喜んだ。

 1―1の8回に3番の柳生翔真(3年)決めたスクイズが決勝点となり、林田の力投に応えた。藤丸監督が就任し、野球だけではなくグラウンドへの入り方や日常生活から大事にしていくことを教えられたという。「そうすると、相手の隙が見えるようになった」と柳生。藤丸イズムがチームに浸透し勝負強さにつながった。

 6年連続で私立高校が頂点に立っていた大分の夏に楔を打った津久見。群雄割拠の時代は続きそうだ。

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