田沢 BC初登板で圧巻152キロ!1回2K零封 4269日ぶり日本登板は「かなり緊張」

[ 2020年8月1日 05:30 ]

ルートインBCリーグ   埼玉2-0栃木 ( 2020年7月31日    熊谷 )

<BCリーグ 埼玉・栃木>6回、力投する埼玉・田沢(撮影・小海途 良幹)
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 レッドソックスなどで活躍し、独立リーグのルートインBCリーグ埼玉に入団した田沢純一投手(34=前レッズ)が31日、栃木戦の6回に2番手で初登板。1イニングを3者凡退に抑えた。

 「かなり緊張しました。バッターも分からないし、サイン通りに一生懸命に投げようと思った。3人で終われてよかったです」。日本での公式戦登板は新日本石油ENEOS(現ENEOS)時代の08年11月22日、社会人野球・日本選手権準決勝のJR東海戦以来4269日ぶりだった。

 投げる前からファンの目をくぎ付けにした。4回、ブルペンに姿を現すと、数十人のファンが一塁側芝生席に殺到。マウンドでは打者を圧倒した。3番をスプリット、4番をスライダーで2者連続空振り三振。5番・安井へはこの日最速の152キロを計測し、最後は二ゴロに仕留めた。滑りやすいとされるメジャー公式球に慣れており「(スライダーを)もう少し小さく曲げられたら」と適応への課題も口にしたが、貫禄十分の投球だった。

 規定により、2年間NPBでプレーできないが、「オフにメジャーに戻る。もしくは、もう1年プレーしてNPBというのが共通認識」と角晃多監督。世界一になった当時と同じ「36」の背番号で、田沢が新たな一歩を踏み出した。(花里 雄太)

 ○…田沢は7月13日に入団会見を行い、22日にチームへ合流。まだわずか10日だが、「選手の目つきが変わってきた」と今井英雄代表取締役は早くも“田沢効果”を口にする。ベネズエラ出身で最速156キロを誇るフィゲロアが「ピッチングの組み立てを見たいし、聞きたい」と積極的にコミュニケーションを取るなど、将来のNPB入りを目指す若手選手の指針となっている。

 ◆田沢 純一(たざわ・じゅんいち)1986年(昭61)6月6日生まれ、神奈川県出身の34歳。横浜商大高から新日本石油ENEOSを経て、08年にレッドソックスと契約。17年からはマーリンズ、エンゼルスなどでプレー。昨年8月にレッズとマイナー契約を結んだが、今年3月に自由契約となった。メジャー通算388試合で21勝26敗4セーブ89ホールド、防御率4.12。右投げ右打ち。

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