「甲子園ないけど伝説つくったぞ!」 倉吉東が25年ぶり優勝 9連敗中の鳥取城北破り歓喜!

[ 2020年8月1日 05:30 ]

鳥取大会決勝   倉吉東7-5鳥取城北 ( 2020年7月31日    コカ・コーラボトラーズスポーツパーク野球場 )

<倉吉東・鳥取城北>25年ぶりの夏の県大会優勝を果たして倉吉東の金居大太郎捕手(左から2人目)とエース右腕・桑本達は歓喜のグラブタッチを交わす
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 都道府県高野連が独自に開催する代替大会は7月31日、10大会で39試合が行われた。鳥取では決勝があり、倉吉東が甲子園交流試合に出場する鳥取城北に逆転勝ちし、1995年以来、25年ぶりの夏の大会優勝を飾った。

 最後の打者を二飛に打ち取ると倉吉東のエース右腕・桑本達(3年)は大きく両手を広げた。昨秋の準決勝で7回コールド負けした鳥取城北相手に8安打を許しながらも128球で5失点完投。1メートル70の大黒柱を中心に小さな輪ができたが、それもすぐに解けた。コロナ禍を象徴する優勝の瞬間だった。

 「倉東(くらとう)で少しでも野球をやりたいと思ってくれる人が増えれば。それは見せられたと思います」

 延長10回、125球を投げ抜いた30日の準決勝・倉吉北戦に続く連投。新型コロナウイルスの影響で実戦から遠ざかり2日連続で100球以上投げたのは、肩のスタミナ作りを目的に投げ込みを敢行した冬場以来だったが、準決勝まで3試合計27得点の相手の強打線に対し、右横手から110キロ前後の真っすぐとスライダー、チェンジアップでタイミングを外すなどして、しのぎ切った。リベンジを果たし11年春の準決勝で勝利して以降、9連敗中だった相手に大一番で勝利した。

 2―3の6回に先頭で4得点の口火を切る左前打を放った主将の西垣篤志(3年)は「甲子園はないですけど優勝して伝説をつくろうというのが目標だったので、めちゃくちゃうれしいです」とお立ち台で最高の笑顔。聖地には続かないが、語り継がれる「特別な夏」の頂点に立った。 (石川 勝己)

 《投手陣が自滅》鳥取城北は、昨秋の準決勝で7回コールド勝ちした相手に痛恨の逆転負けを喫した。逆転を許した6回には投手陣が押し出しを含む4四死球で自滅するなど昨秋の中国大会準優勝校らしからぬ崩れ方を見せた。「交流試合では勝ちたいので。いろんなとこを見直さんとあかんのかなあ」と山木博之監督。立て直しを図り、10日の明徳義塾との甲子園交流試合に挑む。

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