国学院久我山 中沢ツインズの夏終わる 卒業後は別々の大学へ

[ 2019年8月13日 20:53 ]

第101回全国高校野球選手権 2回戦   国学院久我山3―19敦賀気比 ( 2019年8月13日    甲子園 )

<国学院久我山・敦賀気比> 大量得点で敦賀気比に敗れ、涙する国学院久我山ナイン (撮影・平嶋 理子)
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 国学院久我山の夏2勝は果たせなかった。主将・中沢直之と内野手・知之(ともに3年)の双子の兄弟の夏も幕を閉じた。

 直之は悔しさをにじませながらも「みなさんのおかげでここまで来れた」と最後まで感謝を口にした。春までは背番号9を背負ったが「チームが勝つためには、自分の力では貢献できない。9人に自覚させることを考えよう」と主将、三塁コーチャーを志望。この日も初回に4番・宮崎の好走塁をアシストした

 弟の知之は「7番・一塁」で先発出場。無安打に終わり「自分の役割を果たせなかった」と肩を落とした。

 小2から野球を始め、世田谷西シニアを経て、高校までずっと一緒。通学は学校まで片道1時間。自宅から最寄り駅まで自転車で10分、電車と徒歩で50分の道のりだ。

 世田谷西シニアの教えで弁当作りや洗濯は自分たちでやる。ごはんを炊く、冷凍食品の解凍を分担。だから同じ弁当が2つできる。「どちらが洗濯するかでたまに言い合いになることもある」と知之は苦笑いするが、帰宅後もお互いに素振りをチェックするなど二人三脚で最後の夏は甲子園にたどりついた。

 卒業後は別々の大学に進学を希望。直之は「2人で甲子園に立たせてもらったのは、尾崎監督を始め、今まで携わってくださったたくさんの方のおかげ。野球を続けるかどうかはわからないけれど、携われたらいい」。知之は大学でも野球を続ける予定で「大学では木製バットになる。しっかり打てるように練習したい」。
 2人とも涙はなく、静かにお互いをねぎらいながら聖地を後にした。

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2019年8月13日のニュース