阪神、打線組み換えも不発 1番起用の糸井が痛恨走塁ミス 直後に5失点

[ 2019年8月3日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神0―7広島 ( 2019年8月2日    マツダ )

6回、糸井(手前)が一、二塁間に挟まれてアウトになり、うなだれる矢野監督(左から2人目)ら阪神ベンチ(撮影・坂田 高浩)
Photo By スポニチ

 阪神は2日、広島戦に0―7の大差で敗れて両リーグワーストとなる今季11度目の零敗を喫した。新加入したソラーテの適性打順を模索する目的で、矢野燿大監督(50)が打順の組み替えに着手。今季初めて糸井を1番に起用した。2番・近本、3番には新助っ人を組み込んだが、完全不発で長期ロード初戦は完敗。巻き返しへ向けて8月戦線に挑む矢野阪神が、再び得点力不足に泣いた。

 新たな試みも完全に不発となった。敗色濃厚の9回。1死から近本が中前打で出塁したが、最後は期待のソラーテが二ゴロ併殺に沈んだ。攻撃陣に見せ場はなく、7月25日DeNA戦以来となる今季11度目の零敗。矢野監督の表情も曇ったままだった。

 「(大瀬良は)すごい良いと思わんけど。のらりくらりというか。もちろんコントロールというか、一球一球の同じ球種でもちょっとタイミングを変えたりとか。そういうところで打てなかった。最後は点差的に流れを向こうにつくっちゃった」

 直近の2カードを勝ち越した中、あえて打順の組み替えに着手した。前日1日の中日戦で3安打したこともあり、1番には17年9月25日DeNA戦以来2年ぶりとなる糸井を起用。リードオフマンの近本には7月4日同戦以来、今季2度目となる2番を託した。ソラーテは4試合ぶりの3番。さらなる上昇気流に乗るべく、超攻撃型の布陣を敷いた。

 「ソラーテの使い方がどうなのか。ヨシオ(糸井)もよく出塁をしてくれる。そういうところでどうかなと。やってみようってことでやってみたけど」

 指揮官が明かした打線組み替えの意図は、ソラーテの適性打順を探る狙いがあった。しかし、首脳陣の選択は裏目。1~3番の上位打線はいずれも安打を記録したが、得点には結びつかなかった。

 「もちろん痛いは痛い。流れはどうしてもあそこでね。よしっていうところでアウトになったというのは…」

 ベンチも思わず目を覆った拙攻は2点を追う6回に起こった。無死から糸井が左前打で出塁。続く近本がカウント2ボールとなった直後だ。二盗を試みた一塁走者の糸井が、大瀬良の投球前に飛び出してしまった。二塁へ送球され、あえなくタッチアウト(結果は盗塁死)。自ら反撃への突破口を閉ざしてしまうと、直後の守りで決定的な5点を失った。

 わずか5安打に抑えられただけに、一つの走塁ミスが重く響いた。長期ロード初戦は見せ場のない大敗発進。巻き返しを狙う矢野阪神が、再加速へのきっかけをつかみ損ねた。(山本 浩之)

続きを表示

2019年8月3日のニュース