日本ハム・中田 好走塁の裏にあったコンマ数秒での状況判断

[ 2019年6月7日 14:07 ]

日本ハム・中田
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 長年、レギュラーを張る選手は「野球偏差値」が高く、一瞬で状況を判断して行動に移せる。成長途上の若手が多い日本ハムにおいて、中田翔内野手(30)の存在は貴重だ。パワフルな打撃に注目が集まりがちだが、一塁守備は国内でトップクラス。3―1で快勝した6日のヤクルト戦(札幌ドーム)では高い走塁技術も披露した。

 1点リードの3回2死一、二塁。追加点が欲しい場面で高卒2年目の清宮が右前打を放った。二塁走者の中田は本塁生還を狙って迷いなく三塁ベースを蹴った。だが強い打球に加えて右翼・雄平の好返球もあり、普通のスライディングなら完全にアウトのタイミング。本塁の約3メートル手前、中田は時間にしてコンマ数秒の一瞬で、いくつもの判断を下した。

 捕手には走者の走路をブロックしてはならない「コリジョンルール」があるため、ホームベースの前で外野からの返球を捕球した際は、走者に体を寄せずに手を伸ばしてタッチを試みる。そんな捕手の動きを予想した中田は体を「く」の字のように曲げてタッチを交わしながら、右足をホームベースにかすらせようと決断。少しでもタッチから逃れるため、走路も十数センチほど外側にずらした。「(走路は)本当にギリギリだったし、足がベースに触れていたかどうかは、正直、自分でも分からなかった」と振り返る。判定はセーフ。ヤクルト側はリクエストも判定は覆らず、貴重な追加点を奪った。

 可愛い後輩に打点が付くか付かないかの場面でもあり、中田も「しっかり清宮が打った場面で生還できてよかった」と笑顔で振り返る。言葉で引っ張るタイプではないが、主将の献身的な姿が周囲に与える影響は大きい。(山田 忠範)

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