阪神 糸井、延長V撃 歓喜の超人新ポーズ出た「勝ちたい一心」

[ 2019年6月7日 05:30 ]

交流戦   阪神4―3ロッテ ( 2019年6月6日    ZOZOマリン )

<ロ・神>10回1死一、二塁、勝ち越しの適時打を放ち、ポーズを決める糸井(撮影・大森 寛明)
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 最後の最後は、やはりこの男が決めた!阪神は3―3の10回に糸井嘉男外野手(37)が決勝の右前適時打。9回に追いつかれるまさかの展開だったが、延長戦で主役をかっさらってみせた。交流戦最初のカードを勝ち越し、7日から甲子園で日本ハムを迎え撃つ。

 ♪い~と~まきまき~、引いて、引いて、とんとんとん!?

 糸井が一塁上で両手をクルクル回せば、ベンチでも矢野監督が同じ動き。「意味?知らんよ。嘉男に聞いてよ」。張本人の糸井はその意味については何も説明しなかったが、矢野ガッツに対抗する(?)新ポーズを披露していた。

 3―3の10回1死一、二塁。3ボール1ストライクからの益田の真ん中真っすぐを右前へ。9回に追いつかれるまさかの延長戦で、流れをロッテに渡す前にすぐさま決着を付けてみせた。

 「このチャンスをものしようと、勝ちたい一心で振り抜きました」

 福留が右ふくらはぎの筋挫傷で出場選手登録を抹消された1日は同じく休養したが、2日からの4試合では17打数7安打(・412)、1本塁打、5打点。交流戦に突入してからは3戦連続で適時打を放つなど、先頭に立ってチームをけん引している。

 超人と呼ばれる男だが、結果を残す裏には並々ならぬ努力がある。右足の状態が思わしくない中でも、独自の調整でパフォーマンスを維持しているのだ。

 この日はチーム本隊が宿舎を出発する15時35分の1時間前には球場でティー打撃を行っていた。練習量が落ちやすいビジターゲームでは日課になってきている。

 2月の沖縄春季キャンプでも妥協しない姿があった。「自主性の方針もあって、自主練習の時間を長く取れている。思ったことを自分なりに考えて、コーチ陣らにも手伝ってもらいながら練習している」。自分の体と向き合いながら最善のメニューを考えて練習している。清水ヘッドコーチも「嘉男は足の状態がよくない中で頑張ってくれている」と認める。

 3回にも遊撃内野安打を放ち5打数2安打。交流戦の通算打率は1厘上がって・314となり、2位(700打数以上)に浮上した。「みんな勝ちたい一心で毎試合やってるんで」。昨季の最下位という屈辱はいつも頭から離れない。チーム上昇へ、打った時に見せる新パフォーマンスをこれからも連発していくつもりだ。(長谷川 凡記)

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