金本氏が分析 巨人・坂本の開幕35戦連続出塁、丸との「相乗効果も」

[ 2019年5月12日 08:45 ]

セ・リーグ   巨人1―3ヤクルト ( 2019年5月11日    東京D )

初回1死、中前打を放つ坂本勇 (撮影・白鳥 佳樹)
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 スポニチ本紙評論家の金本知憲氏は坂本勇を「穴がない打者」と称賛した。現役が重なる6年間より阪神監督として苦しめられた昨季までの印象が強く残る。在任3年間で打率・318、9本塁打、32打点、出塁率・413の対戦成績を許し、「速球に強い。内角に強い。変化球にも対応できる。弱点がないのが強み。ここを攻めておけば大丈夫というのがなかった」と振り返った。

 「他の打者に対しては“この球で攻めろ”“このコースを突いていけ”と指示を出したことがあったが、坂本勇に対してはなかった。指示しようがなかったから。抑えられるかどうかは、彼の調子次第。調子が良ければ打たれるし、悪ければ抑えられる。捕手も苦労すると思う」。特に今季は加入した丸の前の打順を打つことが多く、「相乗効果もあると思う」と分析した。

 広島在籍時の97年は6年目29歳。開幕戦でプロ初3番に抜てきされ、5、6番にも座った。開幕35試合で無安打は7試合。同期間は打率・349、13本塁打、31打点、出塁率・452を残し「セ・リーグ記録だったことを知らなかった。3番から始まって、いろんな打順を打って何となく調子が良かったことは覚えているが、“開幕から”というくくりを意識したことがなかったから」と述懐した。

 【坂本勇と金本氏比較】
 ☆3冠 期間中の打撃3部門の成績で両者ほぼ変わらないが、坂本勇が打率、本塁打、打点全てでリーグ1位。金本は打率・387、打点33のローズ(横)がトップで本塁打だけの1冠だった。

 ☆200安打ペース 安打数は坂本勇の49に対し金本は45。試合数の違いもあり、この時点での金本の年間173安打ペースに対して坂本勇は200安打ペースとなった。四死球だけの無安打で継続した試合が金本の7試合に対し4試合だけ。

 ☆第1打席の鬼 坂本勇は1打席目は打率・419で、4打席目の・370を上回る最高。35試合のうち、17試合で1打席目に出塁、最終打席の出塁で記録を続けたのはわずか5試合だ。一方で金本は1打席目は・231と、打席を追うごとに対応した。

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2019年5月12日のニュース