大工大が131季ぶり2度目V、田中恵三監督「一体感が生み出した優勝」

[ 2019年5月12日 05:30 ]

近畿学生野球春季リーグ 第5節3回戦   大工大4―3神戸大 ( 2019年5月11日    大阪・豊中ローズ )

53年秋以来131季ぶり2度目のリーグ優勝を決め、胴上げされる大工大・田中浩平主将 
Photo By スポニチ

 大工大が勝ち点を4とし、1953年秋以来、131季ぶり2度目のリーグ優勝を決めた。6月10日に開幕する全日本大学選手権(神宮、東京ドーム)に初出場する。

 宇都憲佑投手(3年=大阪学芸)が最後の打者を空振り三振に仕留めると、マウンドは66年ぶりの歓喜に沸き返る。選手たちは抱き合い、涙を流して喜びを分かち合った。実に131季ぶりのリーグV。田中恵三監督(31)は「応援に来てくれた人たちの前で決められて恩返しできたかな」と話し、ナインを頼もしそうに見つめた。くしくも豊中ローズ球場は指揮官が大工大入学時から3年間の2部リーグ時代を主に戦った場所。「選手の時に(入れ替え戦を制して)2部から1部に上がり、監督の時に2部から1部に上がり、また1部の優勝を豊中ローズでというのは縁があるのかな」と感慨に浸った。

 1950年創部で3年後に初優勝を果たしたが、そこから低迷期に突入した。転機は約10年前。大学が学生の主体的な活動を支援することを目的にスポーツ推薦制度で選手を獲得するようになり、14年春には雨天練習場を併設した黒土と人工芝の専用球場「OITスタジアム」が完成。人材と設備面が揃ったことから1部リーグに定着し、15年春からは3季連続でリーグ2位。「(学生に)選んでもらえる学校の1つになった」(田中監督)ことも、後押しになった。先発した深田樹暉投手(3年=近江)のように甲子園出場経験がある選手も入るようになり、選手層に厚みが増した。今春は全員参加としては5年ぶりとなる大分キャンプを実施。指揮官が「行って何ができるかではなくて、全員で行くことに意味を持たせたかった。一体感が生み出した優勝」と振り返ったように、総勢150人の大所帯が一致団結した結果だった。

 田中浩平主将(4年=近大付)は4回1死満塁から内野ゴロが併殺崩れとなる間に同点とし、7回先頭では二塁打を放ち決勝点となる生還を果たした。「どの代よりも優勝したいという気持ちが強かった。自分たちの代で絶対に神宮へ行こうと話していた」。自らが掲げたスローガン「勝負強さ」を体現する活躍に胸を張る。試合後の記念撮影では「令和で最初のチャンピオン!」と絶叫。止まっていた時計の針を動かしたナインが、大学野球の聖地へ新たな歴史を刻みに行く。

 ≪活躍誓う2枚看板≫左右の2枚看板が選手権での活躍を誓った。胴上げ投手の左腕・宇都は、試合終了の瞬間に中堅方向へクルリと反転し、両腕を勢いよく突き上げた。「決まった瞬間はパニックになってしまった。(マウンドに走ってくる)キャッチャーを迎えようとしたけど、気が付いたら後ろを向いてしまった」と苦笑い。中学時代以来という全国大会に「就活のつもりで。人生を変えるような投球をしたい」と意気込む。先発した右腕の深田は、勝てば優勝が決まる2日の神戸大2回戦でタイブレークの末に敗戦。「この1週間は長かったですね。きょうはマウンドに上がる時もだいぶ緊張していたけど、初回にホームランを打たれて落ち着きました」と余裕を見せた。近江では3年夏に甲子園出場。調子の良さを買われ、1回戦の常総学院戦でエースの京山将弥投手(現DeNA)を差し置いて先発したが、2回途中4失点で降板。「甲子園ではミスったので、リベンジしたいです」。全国大会の借りを返すつもりでいる。

続きを表示

「大谷翔平」特集記事

「始球式」特集記事

2019年5月12日のニュース