オリ 頓宮V打で絶叫「パンチで~す」 29イニングぶり得点にガッツポーズ

[ 2019年4月6日 06:20 ]

パ・リーグ   オリックス2―0楽天 ( 2019年4月5日    京セラD )

4回無死満塁、頓宮は29イニングぶりの得点となる左前適時打を放ち、ベンチにガッツポーズ(撮影・井垣 忠夫)
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 ウイニングボールを山岡から渡されると、西村監督の顔に笑みが広がった。ロッテを率いた12年以来のタクト。開幕から1週間がたった7戦目で、ようやくオリックスでの初勝利を手にした。

 「勝てなかったけど、みんな元気よくやってくれた。信じていましたよ」

 もたらしたのは、開幕戦で球団新人では62年ぶりに中軸に据えた頓宮だ。初回に吉田正が遊ゴロ併殺打など重苦しいムードの中、4回無死満塁で楽天先発・安楽の変化球を左前適時打。2日ソフトバンク戦の6回から続いていた連続無得点を止めるに一塁塁上で大きくガッツポーズし喜びを表現した。岡山理大付時代、高校初打席で対戦したのが同学年だった安楽。因縁の相手を打ち、チームの苦境を救った。

 「勝つことがどれだけ難しいか分かった。勝ったことがうれしいです」

 勝利を喜んだ頓宮だが、試合前は慣れない三塁の守備に「悩んでいた」という。背中を押したのが指揮官だった。「どんどん失敗しろ」――。その一言で不眠症に悩んでいた新人の重圧を和らいだ。「ここを乗り越えていかないと。腹をくくって使うと決めたので辛抱です」と西村監督も活躍を信じていた。

 4日には新キャプテンの福田を中心に選手間ミーティング。その福田を遊撃で今季初めて起用するなど、新生オリックスの初勝利にふさわしい形となった。頓宮は初めてのお立ち台で「亜細亜大学から来ましたパンチで~す」と絶叫。12球団の新人で一番乗りの安打を記録した男が、オリックスに明るさを戻してくれた。(鶴崎 唯史)

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2019年4月6日のニュース