阪神・中谷、会心の代打逆転2ラン「目立ちたい気持ちあった」

[ 2019年4月6日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神3―2広島 ( 2019年4月5日    マツダ )

7回2死一塁、中谷は左越えに逆転2点本塁打を放つ。投手大瀬良(撮影・北條 貴史) 
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 阪神・中谷将大外野手(26)が5日の広島戦で代打逆転本塁打を放ち、チームの連敗を4で止めた。1点を追う7回2死一塁から左翼ポール直撃の1号2ラン。開幕スタメンを逃し、悔しい思いをため込んでいた若き大砲が大仕事をやってのけた。6連敗中と苦手にしていた広島・大瀬良にも初対戦だった14年以来、5年ぶりに黒星を付け、負ければ単独最下位転落の危機を救った。

 強い思いを乗せた打球は、最後まで切れなかった。いや、切れるはずがなかった。ライナー性の一撃が左翼ポールを直撃した瞬間、中谷は右拳を握り、笑った。苦悩、悔しさ…すべてが報われた瞬間。地鳴りの大歓声を背にダイヤモンドを1周した。

 「粘ってとかじゃなく、食らいつく感じで。結果を残すことしか考えていなかった」

 1点ビハインドの7回2死一塁でメッセンジャーの代打で出番がやってきた。言葉通り、ファウルで大瀬良に食らいつき2ボール2ストライクからの7球目。高めの直球をフルスイングでかち上げた。今季1号ホームランは値千金の逆転2ラン。ベンチ前でお決まりの“アゴタッチ”で迎えられ、勝ち投手の権利を届けたメッセンジャーには愛のこもった蹴りで祝福された。

 「(開幕から)悔しい気持ちもあったし、自分も目立ちたい気持ちもあったので」

 センターのレギュラー争いの中心となるべき男が、オープン戦で結果を残せず早々と脱落。ベンチを温める日々は「次は自分が落ちると毎日思っていた」と2軍降格の恐怖と戦う時間でもあった。開幕戦は一度も代打の準備をすることなく終了。「今日は声しか出せなかったので…」とチームに貢献できない無念さを噛みしめた。

 逆襲への決意を強くさせたのは、前カードの東京遠征中。同じく開幕スタメンを木浪に奪われ、控えに甘んじていた後輩の北條と行きつけの焼肉店ののれんをくぐった。後輩が「僕はボテボテでもいいんで、まず1本欲しいです」と漏らせば、先輩は肉を裏返しながら「何とか1本打ってインパクトを残したい」とうなずいた。翌日3日の巨人戦、中谷は8回に代打で初球を捉えて左前打。直後に先発出場していた北條も遊撃内野安打した。今季初安打の“競演”は2人の意地だった。

 「ここからがスタートだと思う。与えられた場所で結果を残していきたい」

 マツダスタジアムはプロ初本塁打を放った思い出の場所だ。再び描いたアーチは、再出発を期す背番号60が自ら打ち鳴らした号砲だ。(遠藤 礼)

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