西武・秋山 初おかわり弾 1発目“悪球打ち”イジられて

[ 2016年7月19日 05:30 ]

<西・ロ>6回無死、5号ソロを放つ西武・秋山

パ・リーグ 西武6―1ロッテ

(7月18日 西武プリンス)
 逆襲のグリーンだ。1―1の6回。西武・秋山のバットが、3ボール1ストライクからの内角高めの“悪球”を完璧に捉えた。打球は右翼席へ一直線。勝ち越しの5号ソロに、クールな男がベンチでほえた。

 「負けが込むと沈みがちになる。イケイケの雰囲気の方がいいので、意識してやりました」。7回には1死一、二塁からバックスクリーン右へ3ラン。再び雄叫びを上げた。

 1本目の本塁打の直後、この日は欠場した中村からベンチで「ボール球を打つなよ」といじられた。2本目は甘いカーブを逃さず「あれはストライクでしたよ」と笑った。「おかわり君」のイジりが秋山にとって人生初という2打席連発の「おかわり弾」につながり、安打数もロッテ・角中を抜いて6月24日以来のリーグトップに立った。

 前半戦は主力に故障者が相次ぎ、借金14の5位で折り返した。反転攻勢に出るために、ささいなことでもきっかけが欲しかった。この日から着用した夏限定のエメラルドグリーンのユニホームもその一つ。昨季の黄色い限定ユニホームは5戦全敗だったが、今季は最高のスタートになった。秋山も「いつもと違うことをやるのであれば、それがいい方向に出ればいい」と力を込めた。

 童話「オズの魔法使い」には、臆病なライオンが登場。仲間とともに「エメラルドの都」を目指し、最後は強い心を取り戻す。「(エメラルド)グリーンのユニホームを勝利の象徴にしたい」と田辺監督。残り56試合で厳しい状況に変わりはないが、勇猛な姿を取り戻すために獅子たちがリスタートを切った。 (重光 晋太郎)

続きを表示

この記事のフォト

2016年7月19日のニュース