【それぞれの夏】横浜隼人 スタンドからチーム支える43人の3年生

[ 2016年7月19日 15:24 ]

<横浜隼人・三浦学苑>手製のネームボードで盛り上げる横浜隼人の3年生部員

第98回全国高校野球選手権神奈川大会2回戦 横浜隼人6―1三浦学苑

(7月17日 相模原)
 神奈川県内最多の部員数を誇る横浜隼人が初戦を突破した。7年ぶりの甲子園へ好スタートを切った。156人の部員のうち3年生は61人。試合に出場する18人の3年生を43人がベンチの外から支えている。

 応援団は野球部の3年生有志が務める。団長は井上拓人。井上も今春までは投手として試合に出場していたが、今大会では惜しくもメンバー外となった。「メンバーに入らない部員がくさらないで頑張ることがチームの勝ちにつながる。何か貢献したい」との思いから、団長を志願した。試合中は学ラン姿で声を枯らし、歌も歌って盛り上げる。メンバーからの「応援ありがとう」の言葉が一番うれしいと顔をほころばせた。

 攻撃の際に掲げるネームボードも3年生部員のお手製だ。メンバーそれぞれが好きなキャラクターやイメージをもとにカラフルなネームボードを絵の上手い3年生部員10人ほどで制作。「全部力作なんです」。と胸を張る。43人の強力なサポートに高橋主将も「協力的な3年生に助けられている」と感謝した。

 試合前日には43人全員で水谷哲也監督のもとを訪れ、それぞれの決意を書いた紙を提出。監督と握手を交わした。水谷哲也監督も「3年生で応援していますと。すごく力になりますし、その子たちのためにも頑張らないと」。目にはうっすらと涙が浮かんでいた。「うちはもう綱引き野球なので。誰一人と手を抜く者なく、しっかりとみんなで綱を引けば人数が一番多いので引き切れると思う」。156人全員で夢の舞台を目指し、大きく漕ぎ出した。(山本 眞央)

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2016年7月19日のニュース