秋田県勢16年ぶり!能代商“ビックリ”2勝!!

[ 2011年8月15日 06:00 ]

<英明・能代商>能代商・1メートル72の左腕エース、保坂

第93回全国高等学校野球選手権2回戦 能代商2-0英明

(8月14日 甲子園)
 今年の秋田は強いぞ。2回戦で能代商(秋田)は左腕エース保坂祐樹投手(3年)が7安打完封。打線もプロ注目の英明・松本竜也投手(3年)から2点を奪って、秋田勢としては95年の金足農以来16年ぶりの夏2勝を挙げた。また、優勝候補の日大三(西東京)は2試合連続2桁得点の猛打で開星(島根)との打撃戦を制し、智弁和歌山は逆転サヨナラ勝ちでそれぞれ3回戦に駒を進めた。

 試合時間わずか81分。勝ち名乗りを受けたのは大会No・1左腕のドラフト候補、松本を擁する英明ではなく能代商だった。1メートル72の左腕エース保坂は「投手は球速だけじゃない。相手は速球に慣れていると思ったので、打たせて取ることを心掛けました」と胸を張った。

 憧れの投手は同郷の左腕、石川(ヤクルト)だ。体格、投球スタイル、強心臓ぶりも似ている「石川2世」の最速は130キロがやっと。それでも2種類のカーブを交え、低めを丁寧に突いて内野ゴロ16個と凡打の山を築いて、1メートル93、最速145キロの松本に投げ勝った。秋田勢の完封は89年・秋田経法大付(現明桜)中川以来22年ぶり。石川を擁した97年・秋田商を超える夏2勝には「目標にしてきたし、素直にうれしい」と笑った。

 松本対策として145キロのマシンを打ち込んできた打線は右打者が直球、左打者はスライダー狙いを徹底した。4回に先制二塁打の小川は「左打者は肩口からのスライダーが一番打ちやすいと判断したから狙っていました」としてやったりの表情だ。わずか5安打も2得点。4回の先制点は、外野手の緩慢な動きを見抜いた一塁走者が一気に生還する好走塁など、したたかな面も見せた。

 昨夏まで秋田勢は13年連続で初戦敗退。県では年間約1000万円の予算を組んで「5年以内に甲子園4強入り」を目標に、強化プロジェクトチームを今年1月に発足させた。09年夏の甲子園を制した中京大中京の大藤敏行元監督ら5人をアドバイザーとして招へいして意見交換。春の県大会をチェックしてもらい、秋田野球の分析を行ってきたばかりの快進撃だ。

 「次も県の代表として恥ずかしくない試合をしたい」と工藤明監督。今年の秋田はひと味違う。ダークホースだった能代商が一気に台風の目となった。

 ▼秋田県高野連・工藤雅文副理事長(45) プロジェクト立ち上げ時は県内から賛否両論の声がありました。本当の意味での成果が出るのはこれからですが、この2勝はいいきっかけになると思う。

 ▼ヤクルト・石川(秋田商で97年夏出場して1勝) やりましたね。途中からテレビで見ていました。(保坂は)緩急をつけて丁寧に、というところが高校時代の僕みたい。最高のゲームでした。母校ではありませんが秋田県のチームは毎年応援しています。ここまで来たら夢は大きく全国優勝。チャンスをつかんでほしい。

 ≪金属バット導入後最短タイ≫第1試合の能代商―英明の試合時間は1時間21分。大会記録は47年決勝の小倉中―岐阜商の1時間12分だが、74年の金属バット導入後では、1985年の東洋大姫路―高岡商と並ぶ最短試合タイとなった。センバツの最短試合は32年の京都師範-海草中の1時間15分。

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