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日本代表 耐えた!W杯初8強へ1―1で2010年南ア大会以来の延長戦に突入、今大会初 前田が先制弾も

[ 2022年12月6日 01:51 ]

W杯カタール大会決勝トーナメント1回戦   日本―クロアチア ( 2022年12月5日    アルジャヌーブ )

<日本・クロアチア>後半10分、同点ゴールを決められる権田(撮影・小海途 良幹)
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 サッカーFIFAワールドカップ(W杯)カタール大会決勝トーナメント1回戦が5日(日本時間6日)に行われ、1次リーグE組1位の日本代表は同F組2位のクロアチアと対戦。FW前田大然(25=セルティック)が前半43分に先制点となるW杯初ゴールを決めた。しかし、後半10分にペリシッチに頭で同点ゴールを決められ、日本にとっては2010年南アフリカ大会以来、今大会初の延長戦に突入した。

 誰よりもチームに尽くしてきた前田が、歴史を変える一戦でゴールネットを揺らした。「僕自身も見たいですし、他の人にも見せてあげたい」と願った新しい景色へ、その左足でけん引した。前半43分、先制点は右のショートコーナーの流れからだった。キッカーの堂安から鎌田、伊東を経由して右後方の堂安がゴール前へ浮き球のクロス。吉田がファーサイドから右足で折り返すと、韋駄天(いだてん)が中央からゴールを射抜いた。

 スペイン戦ではGKシモンへの“鬼プレス”でパスを乱れさせ、堂安の起死回生の同点ゴールをもたらした。スプリント回数は62分間の出場で60回という驚異的な数字を記録。「多いんか、少ないんか、僕は分からない。でもそれをすればチームが助かるなら必要なこと。ダメージもそんなにない」。無尽蔵のスタミナで再びピッチに立つと、国際Aマッチ2点目にしてW杯初ゴールを刻んだ。日本の先制は今大会4試合目にして初めて。W杯で日本がクロアチアから得点を奪うのも、3度目の対戦で初めてとなった。

 前田の献身性は、森保ジャパンに欠かせないものとなっている。胸に刻むのは、横浜時代から師事するセルティックの指揮官、ポステコグルー氏から言われる、「チームのためにやっていればいつか自分にボールが来る」という言葉だ。「もちろんFWなのでゴールを取りたい。でも僕はそれを信じて、チームのために走ればいつかは来るのかなと思ってやっている」。守備で黒子役としてもチームに尽くし続けたFWに、歴史を塗り替える局面で、最高のご褒美が待っていた。

 前田のゴールで1―0で折り返すも、後半10分にペリシッチに頭でゴール右隅にうまく決められ試合は振り出しに。ピッチを駆け回り、先制点を叩き出した日本の韋駄天は、1―1の後半19分に浅野と交代。スタンドからの割れんばかりの拍手を浴びながらも表情一つ変えず森保監督とタッチを交わしベンチへ。勝ち越しを信じて戦況を見守った。

 同点に追いつかれた後も、モドリッチやペリシッチの強烈なシュートを権田が防ぐなど耐える展開が続き、結局1―1のまま10年南ア大会以来2度目となる延長戦に突入した。

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2022年12月5日のニュース