×

前田大然 目を潤ませ「次のステージに進めなくて本当に残念です…たくさんの応援に感謝したい」先制弾も

[ 2022年12月6日 02:59 ]

W杯カタール大会決勝トーナメント1回戦   日本1―1(PK1―3)クロアチア ( 2022年12月5日    アルジャヌーブ )

<日本・クロアチア>前半、先制ゴールを決めた前田(撮影・小海途 良幹)
Photo By スポニチ

 サッカーFIFAワールドカップ(W杯)カタール大会決勝トーナメント1回戦が5日(日本時間6日)に行われ、1次リーグE組1位の日本代表は同F組2位のクロアチアと対戦。FW前田大然(25=セルティック)が前半43分に先制点となるW杯初ゴールを決めた。しかし、後半10分にペリシッチに頭で同点ゴールを決められ、日本にとっては2010年南アフリカ大会以来、今大会初の延長戦に。結局、延長前後半30分でも決着がつかず、運命のPK戦に突入した。PK戦では最初の南野、2番目の三笘が止められるなどし、1―3で敗れ、日本は史上初となる8強入りに届かなかった。

 前田は試合後のインタビューで「まずはこの舞台に立てるのは、たくさんの人が支えがあって、僕はここに立てたので。まずはいろんな人に感謝したいなって思います。本当に支えてくれた人たちに恩返しする大会でした。次のステージに進めなくて本当に残念です」と目を潤ませながらも、はっきりした言葉で思いを語った。

 前半43分、右サイドのコーナーキックで堂安はショートコーナーを選択。伊東からのパスに堂安が左足で鋭いクロスを入れる。ファーサイドへ走り込んだ吉田に当たり、ゴール前の前田が左足で流し込んだ。その後、オフサイドの有無でVARのチェックもゴール判定は変わらずプレー再開。前半終了間際の大きな大きな先制点となった。

 「戦術前田」。ドイツ、スペイン戦で先発し、スプリント力をいかんなく発揮。前線からハイプレスを仕掛けチームを活性化してきた前田が「もちろんFWなのでゴールも取りたい」と誓っていた言葉通り、ついに自らゴールネットを揺らした。クロアチア戦のポイントととして「モドリッチのところが一番キーになる。彼が攻撃を組み立てているので、そこは警戒したい」と語っていた男が攻守両面で存在感を発揮。9月、主力組で臨んだ米国戦では1トップで先発。驚異のスピードとスプリント力を生かした献身的な守備で躍動。日本が目指す「いい守備からいい攻撃」を体現する欠かせないピースとなり、大舞台のピッチ、しかも決勝トーナメントでも持ち味を発揮した。

 日本代表のW杯でのゴールは98年フランス大会で中山雅史が初ゴールを決めてから今大会1次リーグ最終戦のスペイン戦の田中碧のゴールまで17人で通算24発。18人目、25号。代表の歴史に「前田大然」の名を刻み込んだ。

続きを表示

この記事のフォト

2022年12月5日のニュース