【コラム】戸塚啓

連勝はノルマ 招集メンバーに見る日本代表の印象

[ 2021年11月4日 21:30 ]

日本代表に初招集されたMF三笘薫(サンジロワーズ)
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 変わってきたな、との印象を受ける。

 日本代表のメンバーだ。

 最終予選のスタート時は、システムも先発メンバーも予想できた。森保一監督が実際に選ぶシステムと先発の11人も、予想どおりのものだった。

 今回は違う。10月のオーストラリア戦に4-3-3で臨み、2対1の勝利を収めたことで、4-2-3-1と4-3-3のどちらのシステムでも戦うことができる。コロナ禍でのアウェイ2連戦ということもあり、不測の事態に備えて通常より多い27人が招集されたことも関係しているが、どのポジションにも選択肢が多い。

 9月は大迫勇也と古橋亨梧、10月は大迫、古橋、オナイウ阿道の3人だったFWは、大迫、古橋、上田綺世、前田大然の4人となった。3トップを想定すれば伊東純也、浅野拓磨、南野拓実、三笘薫もFWになる。

 対戦相手は頭を悩ませるに違いない。

 オーストラリア戦以前の日本対策は、4-2-3-1をどうやって抑えるに一本化されていた。日本は分かりやすいチームだった。9月に対戦したオマーンは、トップ下の鎌田大地と1トップの大迫を徹底的に潰してきた。

 しかし、4-3-3でも戦うことになった日本は、ふたつの対策を用意しなければいけないチームとなった。ベトナムを率いる韓国人のパク・ハンソ監督は、4-2-3-1と4-3-3を分析し、なおかつ新たに招集された三笘と旗手怜央、上田、前田らの特徴を急ぎ確認しているに違いない。3月の韓国戦でデビュー戦初ゴールをマークした山根視来も、マークすべき存在となっているだろう。酒井宏樹と室屋成がいる右サイドバックに、山根がこのタイミングで復帰してきた意味を考えているはずだ。

 ベトナムもオマーンも、日本の出かたを探ってくるだろう。つまりは、試合の入りかたが慎重になると予想される。試合が動き出しても、構成を仕掛けてくるとは考えにくい。アウェイで日本を下しているオマーンは、展開次第では引分けでもOKと考えているかもしれない。

 ならば日本は、勢いを持って試合に入りたい。ベトナム戦に向けて選手が揃うのは2日前の予定で、海外組は移動距離が長く時差も大きい。気候の違いもある。コンディションを整えるのは難しいが、機先を制してスコアを素早く動かしたい。

 森保監督のベンチワークも重要になる。今回の2試合では最大勝点の「6」を獲得しなければならないが、得失点差がプラスマイナスゼロで、総得点が「3」に止まっていることを考えると、複数得点をあげて勝利したい。そのためには試合の入りかたを間違えないことに加えて、追加点を奪うための選手起用、失点をしないための選手交代などが必要になってくる。ベトナム戦については、オマーン戦へ疲労を溜めない采配も求められる。

 最終予選開幕前の想定では、ベトナムもオマーンも確実に勝点を奪う相手と見なされていた。ここまで2勝2敗と出遅れているが、試合の位置づけは変わらない。連勝はノルマであり、できるだけ多くの得点を奪って勝利したい。(戸塚啓=スポーツライター)

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