王将戦第3局へ藤井王将、羽生九段が対局場検分 使用の駒は地元ファンが提供

[ 2023年1月27日 16:45 ]

<第72期王将戦 第3局前日>雪の降る金沢駅に到着し、鼓門を背にたたずむ藤井王将
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 将棋の藤井聡太王将(20)=竜王、王位、叡王、棋聖含む5冠=に羽生善治九段(52)が挑戦する第72期ALSOK杯王将戦(スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催)7番勝負の第3局が石川県金沢市で28日から始まるのを前にした27日、対局場検分が行われた。

 石川県での王将戦開催は、1970年の第19期第4局以来2度目。戦いの場となる「金沢東急ホテル」は両対局者ともに初めての会場となる。今回使用する駒は地元ファンから提供された代物で、昨年の第80期名人戦第2局でも使われたもの。立会人の島朗九段(59)から説明を受けると、藤井も羽生も快く「はい」と返答していた。

 史上最年少5冠の若武者と永世7冠の資格を持つレジェンドによる世紀の対決。藤井が先勝して迎えた第2局では、先手番の羽生の深い研究が光った。相掛かりの出だしから、互いの出方を見つつ慎重な駒組みが続く。穏やかな進行になるかと思われたが、羽生が指した45手目▲2五飛以降、流れが一気に急速に。59手目には▲8二金の絶妙手も飛び出し、攻めをつなぐ羽生。受けの力が求められる展開になった藤井は74手目△7七銀で攻めに転じ勝負に出たものの、羽生が落ち着いた指し回しで回避。羽生が反撃の1勝をつかみ取り、1勝1敗のタイに戻した。

 振り出しに戻った第3局では、どのような戦いが繰り広げられるのか。しんしんと降り積もる雪をも溶かす、熱い勝負になりそうだ。

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