北大路欣也 父・右太衛門さん主演作に親子役 13歳で俳優デビューの秘話「父は断ったんですが…」

[ 2023年1月27日 15:39 ]

北大路欣也
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 俳優の北大路欣也(79)が27日、テレビ朝日「徹子の部屋」(月~金曜後1・00)に出演。12歳で父・市川右太衛門さん(享年79)の主演作で映画デビューした秘話を明かした。

 デビュー67年となる北大路。昨年は日本映画の発展に寄与した後進映画人を表彰する「牧野省三賞」を受賞した。同賞には特別な思いがあるといい、「牧野省三さんは映画の父と言われる方で、私の父が歌舞伎から映画に転向するというか、お導きをいただいて、映画界に入ったのは牧野さんのお力なんです。千恵蔵先生(片岡千恵蔵さん)、阪妻(阪東妻三郎)さんらいろいろな方々と映画黄金時代を築いたっていう歴史がある」と説明。さらに、牧野氏の次男で、映画プロデューサーのマキノ光雄氏の導きで、今度は自身も役者となることになったこともあり、右太衛門さんも1962年に同賞を受賞。「牧野家にすごい縁があるような気がして、賞をいただくと聞いた時に、すごい原点に立ち持ったような気がしたんです」と感慨深げに語った。

 右太衛門さん主演の「父子鷹」(1956年)で子役としてデビューした北大路。「父が主役の時に、子役がなかなか見つからなくて、光雄さんが父のところにいって“ちょうどいいのがいるじゃないか、出したらいいじゃないか!”と。“うちはダメだ!”と父は断ったんですが、“直接会いたい”ってことで、うちにいらして、いきなり僕の目の前に台本が来て、“麟太郎役は親子の役で、年齢もぴったりなんだから君がやりなさい!”って言われたんですよ」と突然だったオファーを振り返った。

 「いや、まったく経験ありませんから、なれるなんて思ってもいなかった」といい、「両親を見たら黙っているんです。光雄さんは“君がやるながら、ちゃんと準備を整えて、しっかりとフォローするから”って一生懸命おっしゃってくださる。父を見たら“自分で決めなさい!”って言ったんですよ。まだ12歳ですからね」と苦笑。「どうするかって少し時間をいただいて、ある日、父の前に行って、“やらせてください!”って言ったんです。父は“やるのか、本当にやるのか!”って。間違った返事したのかなと思ったけど“やります!”と(返した)。“今日からスタッフの皆さんに君を預けるって頑張れ!”って」と、父も背中を押してくれたといい、「それでスタートしたんです」と回顧した。

 30年以上前には番組にも親子で出演したことも。「とても喜んでましたよ。いろいろな思い出でてきますね」と懐かしんだ。

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2023年1月27日のニュース