秋元康氏 名曲「川の流れのように」のシングルカットを反対もヒットした要因は「ひばりさんが人生を」

[ 2022年11月27日 12:26 ]

秋元康氏
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 作詞家でプロデューサーの秋元康氏(64)が26日放送のTBS「人生最高レストラン」(土曜後11・30)にゲスト出演。自身が作詞した歌手・美空ひばりさん(1989年死去、享年52)のヒット曲「川の流れのように」について語った。

 今年で作詞家デビュー39年となる秋元氏はプロデューサーとしても1980年代からは盟友・とんねるずとテレビ、音楽業界を席巻。2000年代に入るとAKB48、坂道グループを手掛け、40年近くヒットメーカーとして活躍する。

 ヒットを生み出す法則について「“あの”が付くものを考えます」と断言。「例えばAKBだと“あの秋葉原の劇場でやってるアイドルいるじゃん”とか。“あの”があるものは強いですよね」「そういうのはいつも考えます」と説明した。

 一方で、「奇をてらったものというのはあきられるんですよ。でもその中でスタンダードをつくること。生意気な言い方をすればヒットはつくれるんですよ。スタンダードはつくれないんですよ」と秋元氏。「だから『川の流れのように』っていうのを“いい曲ですね”って言われても、僕は初めから狙ってはつくれない」と発言、当初はアルバム用に作られた曲だったが「むしろあれをひばりさんが“これをシングルで切りたい”って言った時に、“いやいや、いい曲だと思いますけど、スタンダード過ぎて引っかかりがないです”と。“あのがないです”っていうことで僕は反対したんです。でもひばりさんが“どうしてもこれをシングルにしたい”って言ったから切った(シングルとして発売)んですけど」と意外な事実を明かした。

 「結果、あの曲が皆さんの中のスタンダードナンバーになったのは、やっぱりひばりさんが人生をかけてあれを“あの、美空ひばりの最後の曲”というふうに、“あの”を自分でつくって。そこは凄いですよ」としみじみと話した。

 お笑いタレントの劇団ひとりが「確かにあの曲って秋元さんの中ではキラーフレーズみたいなのがない曲ですよね。ヒットの法則には当てはまらなかった」というと、秋元氏も「ないんです。ないから怖かったんです。あれをシングルにするのが」と回顧した。

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2022年11月27日のニュース