寺島しのぶ 歌舞伎名家に生まれた葛藤「男じゃないと祝福されなくて」 救ってくれた大女優とは

[ 2022年11月13日 22:50 ]

寺島しのぶ
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 女優の寺島しのぶ(49)が、13日放送の日本テレビ系「おしゃれクリップ」(日曜後10・00)にゲスト出演し、歌舞伎の名家に生まれた女性の宿命について語った。

 父は歌舞伎俳優・尾上菊五郎、母は女優・富司純子という華やかな芸能一家に生まれたが、5歳の時にどん底を経験したという。その年に弟の尾上菊之助が誕生。「子供ながらに、弟が生まれたその日から、ひゅって周りの目が(弟に向いた)」。歌舞伎に女性は出演できないだけに、「男じゃないと祝福されなくて」と当時のやるせない思いを吐露した。

 MCの山崎育三郎から「歌舞伎の舞台に立ちたかった気持ちが強かったですか?」と問われると、「立ちたかったですね。5歳下の弟が立てて、私はなぜ観客として見なきゃいけないのかという」と素直に告白。決して歌舞伎俳優になれない悔しさを、スポーツに打ち込むことで晴らしていたという。「部活をやって、友達の家に行ってご飯をいただいて、友達のお父さんに宿題を見てもらって、(家には)寝に帰るだけ」と、学生時代を振り返った。

 そんな中、女優への道を切り開いてくれた大女優がいたという。父と舞台で共演した故・太地喜和子さんだった。自宅を訪ねてきた際、「あんた、女優やりたいんじゃない?」と図星を突かれたという。太地さんはさらに、「だったら文学座、試験受けてみない?」と提案。寺島は実際に受けてみることにしたという。

 名門の文学座は、当然ながら超狭き門。受験者は筆記試験の時点で600人ほどいたが、正式な座員になれるのは数えるほどという。「研究生になって研究所準座員、座員って2年ずつで査定されていって、26歳で最後、団員として来ませんかと通知を受けたのが、内野聖陽と私」と明かし、山崎らを驚かせていた。

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2022年11月13日のニュース