青木理氏 葉梨氏の法相辞任で死刑制度に言及「先進民主主義国では、日本と米国の一部の州だけ」

[ 2022年11月13日 15:43 ]

東京・赤坂のTBS社屋
Photo By スポニチ

 ジャーナリストの青木理氏が13日、TBS系「サンデーモーニング」(日曜前8・00)に出演。「死刑のはんこ」発言への批判を受けて法相を辞任した自民党の葉梨康弘衆院議員を巡る問題について、私見を語った。

 葉梨氏は9日、都内の会合で「だいたい法相は朝、死刑(執行)のはんこを押す。昼のニュースのトップになるのはそういう時だけという地味な役職だ」などと述べた。10日には自身の発言について謝罪して撤回したが、批判が鳴りやまず、11日に辞表を提出。葉梨氏の後任には、斎藤健元農水相が決まった。

 青木氏は「死刑問題って僕、かつてかなり集中的に取材したことがあったんですけどね、死刑制度ってものを肯定するにせよ、否定するにせよ、国家の名の下に人の命を奪うっていうのは、これ以上の最高度の国家の権力の行使って基本ないんですよ。それを冗談にするっていう政治家っていう以前に、人間としての限りない精神の退廃っていうかね、これは本当に凄まじい精神の退廃だと僕は思う」と指摘した。

 そして「ここでけしからんだけで話を終わらせてはいけなくて、世界的に見ると今、死刑制度を維持しているのは、世界で先進民主主義国と言われている国では、日本と米国の一部の州だけ。世界を見渡すと、140カ国以上が廃止か、あるいは事実上、廃止している」とし、今回の問題をきっかけ死刑制度の是非を考えるべきだと訴えた。

続きを表示

2022年11月13日のニュース