橋下徹氏 五輪汚職事件の問題点をズバリ指摘「情報公開のないところは不正、違法な話が出てくる」

[ 2022年8月21日 11:18 ]

元大阪府知事で弁護士の橋下徹氏
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 元大阪市長で弁護士の橋下徹氏(53)が21日、フジテレビ「日曜報道 THE PRIME」(日曜前7・30)に出演。受託収賄の疑いで東京五輪・パラリンピック大会組織委員会元理事の高橋治之容疑者(78)が東京地検特捜部に逮捕された事件について言及した。

 高橋容疑者は「みなし公務員」と規定されている役員の立場でありながら、大会スポンサーだった紳士服大手AOKIホールディングス(HD)から違法に金品を受領した疑いが持たれている。特捜部は贈賄の疑いで、AOKIHD前会長の青木拡憲容疑者ら3人も逮捕した。

 この事件に対し、橋下氏は「オリンピックってやっぱりこうなるんだな、と、残念だけど。これだけ国を挙げての行事だから気持ち良く始まって、気持ち良く終わりたかったのはあるんだけど、大金が動く話ってのは必ずこういうふうになってくる」と指摘した。

 東京オリンピック・パラリンピックの経費は総額1兆4238億円で、国と都が7834億円、組織委員会が6404億円を負担。橋下氏は「根本はやっぱり情報公開」とした上で、「組織委員会は公益財団法人ということで情報公開の対象外なんですよ。報道によると、組織委員会と国と都の会議の議事録は基本的にはとらない。そして組織委員会が配る資料についても、国と都の方に渡ってしまうと公文書の情報公開の対象になるから、組織委員会は全て回収していたと。ということで、情報公開をある意味、抜けよう抜けよう、ならないようにしようとしていたとしか思えない」と苦言。「残念だけど、公開のないところはこういう不正、違法な話が出てくる。全部が違法、不正とは思いたくないけど、結局、公開しないとなると疑念を抱かれてしまうから、公益財団法人が民間の組織だといっても、オリンピックみたいな国家事業の時は(情報公開の)対象にしないといけないと思います」と話した。

 最後に「札幌オリンピックの招致活動が始まると言われてるんですが、ここの情報公開の問題をクリアしないことには、札幌オリンピックに心から賛成という気持ちにはなれないですね」と自らの思いを口にした。

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2022年8月21日のニュース