大河も一役 大泉洋ら参加「三嶋大祭り頼朝行列」熱気10万人 市長も感無量「三島発展の旗揚げの機会に」

[ 2022年8月21日 08:00 ]

「三嶋大祭り」の「頼朝公旗挙げ行列」に参加し、手を振る大泉洋(左)と野添義弘。大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の源頼朝と安達盛長の“復活”に見物客が沿道を埋め尽くした(C)NHK
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 今月16日に行われた静岡県三島市の「三嶋大祭り」恒例「頼朝公旗挙げ行列」に、NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(日曜後8・00)で源頼朝役を演じた俳優の大泉洋(49)が参加した。新型コロナウイルスの影響のため、三嶋大祭りの開催は3年ぶりとなったが、沿道に約10万人が集まる大盛況となった。

 頼朝公旗挙げ行列は、頼朝が挙兵にあたり、三嶋大社に戦勝を祈願したことにちなんで1958年にスタート。当初は三島市長や地元の名士が頼朝役に扮した。俳優を招いたのは91年の西郷輝彦が初。三島商工会議所によると、ドラマなどで頼朝役を演じた俳優が行列に参加するのは大泉が初という。源範頼役の迫田孝也、安達盛長役の野添義弘、仁田忠常役のティモンディ・高岸宏行も「大鳥居前」から三島市民文化会館までを練り歩き、俳優4人の参加も今回が初となった。

 大泉、迫田、野添は既に劇中から退いているだけに、ドラマで使用した衣装・甲冑に身を包んだ“復活”に観衆の大きな拍手が沸き起こった。行列前には三嶋大社拝殿で奉告祭が行われ、大泉は「三島の民の皆さま!源頼朝が帰ってまいりました!」と高らかに名乗り。頼朝が弟・範頼を伊豆・修善寺に幽閉した後、誅殺を命じたことに触れ「範頼、ごめんね!」と詫びて聴衆の爆笑を誘うなど、らしさ全開のあいさつとなった。

 行列は大泉が馬に乗り、野添が馬を引いた。頼朝が乗る馬を従者・盛長役の盛長が引く様子は、劇中の「頼朝落馬」の名場面復活となり、大きな感動を呼んだ。

 三島市の豊岡武士市長も「大泉洋さんをはじめ、ドラマの人気は凄いですね。今回、よみがえってくださって、本当にうれしく思います」と感無量の様子。三嶋大祭りは3年ぶりの開催となったが、コロナ禍前と変わらない人出に。「皆さん大喜びで、元気いっぱい。お祭りを待ち焦がれていたんですね」と市民の表情と熱気に感銘を受けたようで「この旗揚げ行列を、これからの三島発展の旗揚げの機会にしたいと思っています」とした。

 三島に活気が戻った。「鎌倉殿の13人」が地方活性化に一役買う形になった。

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