ソフトB・和田 両親の結婚記念日に42歳1カ月の球団最年長勝利 「お礼を言わないといけないですね」

[ 2023年4月6日 07:00 ]

パ・リーグ   ソフトバンク5―0オリックス ( 2023年4月5日    京セラD )

<オ・ソ>ウイニングボールを手にガッツポーズを決める和田(撮影・後藤 正志)
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 ソフトバンクは5日、和田毅投手(42)がオリックス戦(京セラドーム)に42歳1カ月で今季初先発し、5回4安打無失点。今井雄太郎の41歳9カ月を更新する球団最年長勝利を飾った。近藤健介外野手(29)が5試合連続安打&3打点など投打がかみ合い、2年連続開幕5連勝。前夜、父の通夜に参列して不在だった藤本博史監督(59)の復帰戦を白星で飾った。

 和田は爽やかな笑みを浮かべ、仲間たちと勝利のハイタッチを交わした。5回を4安打無失点で今季初登板初先発で勝利。42歳1カ月での勝利は、91年の今井雄太郎の41歳9カ月を抜いて球団最年長勝利記録となった。ヒーローインタビューでは「長くやらせてもらっているので」と照れくさそうに笑った。

 ピンチの連続を粘り強くしのいだ。初回は3人で片づけたが、2回から3イニング連続で走者を2人背負った。4回は先頭打者・森への四球、杉本の中前打で無死一、二塁と攻められたが、ゴンザレスを序盤は温存していたチェンジアップで、野口をスライダーで2者連続空振り三振に斬り、最後は茶野を141キロの直球で詰まらせて一直に抑えた。「真っすぐが良くないと自分でも分かっていたので、他の球種をうまくちりばめながら何とか抑えられた」と振り返った。

 いくつも試練を乗り越えて、第一線での活躍を続けている。左肩痛のため18年シーズンを棒に振り、19年に4勝を挙げたが、肩の不安は常につきまとった。再発防止を目的に一昨年から米国のトレーニング施設「ドライブライン・ベースボール」で鍛錬し、厳しい練習メニューで知られる自主トレでも自分を追い込んできた。

 今春キャンプは左太腿の不調でペースダウンしたが、開幕にはきっちり間に合わせた。勝利だけなく、42歳1カ月での登板、先発、奪三振も91年の今井の41歳10カ月を更新する球団記録。「たくさんの人に支えてもらっているから。ケガもたくさんしたけど、ケアをしてもらえたからこの場に立てている」と感謝を込めて話した。

 この日は父・雅之さんと母・照子さんの43回目の結婚記念日でもあった。「ケガをしてもまた戻れる体に生んでくれた両親にもお礼を言わないといけないですね」。記念にウイニングボールを贈るつもりだ。チームは昨季3勝10敗と大きく負け越した京セラドームで連勝し、2年連続の開幕5連勝。ベテラン左腕の勝利でさらに勢いがついた。(森 寛一)

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2023年4月6日のニュース