ツインズ・マエケン復活9K 右肘手術経て591日ぶり登板、今季最短1時間57分ゲーム演出

[ 2023年4月6日 02:30 ]

インターリーグ   ツインズ0ー1マーリンズ ( 2023年4月4日    マイアミ )

<マーリンズ・ツインズ>復帰登板で力投する前田(撮影・光山 貴大)
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 ツインズの前田健太投手(34)が4日(日本時間5日)、敵地ローンデポ・パークでのマーリンズ戦に先発。右肘のじん帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)から591日ぶりの復帰登板となった。5回0/3を3安打1失点、9奪三振の好投も援護なく今季初黒星。それでも復活を目指す第一歩に手応えのマウンドだった。

 帰ってきた風景は、格別だった。WBC決勝で、侍ジャパンが世界一に立ったローンデポ・パーク。「メジャーの球場の雰囲気、オープン戦では感じられない空気を、久しぶりに感じることができた」。前田の心は、マウンドに立った喜びでいっぱいになった。

 21年8月21日のヤンキース戦以来591日ぶりの復帰戦。「少し緊張もいつもと違う感覚もあった。ぼんやりした記憶というか、いつもと違う不思議なマウンドでした」と言ったが右肘手術前と変わらない投球だった。2回、ガルシアに先制弾を許したが、最速92マイル(約148キロ)の直球とスライダー、スプリットで打者を幻惑。5回を3者三振とするなど9三振を奪い「思ったよりいい内容の登板だった。しっかりと自分のボールが投げられた」と振り返った。

 6回先頭に左前打を許したところで降板。援護なく敗れたが、収穫は多かった。今季から導入された投球間の時間制限「ピッチクロック」も「試合が進むにつれて、うまく活用できる部分もあると思う。有効に使えると思う」と説明。この日投げ合ったサイ・ヤング賞右腕のアルカンタラが100球で完封勝利を挙げるなど、今季メジャー最短の1時間57分ゲームとなったのは、前田の好投もあってこそだ。ロッコ・バルデリ監督も「最高の投手の一人に直面しても、前田は遜色ない投球で臆することがなかった。優れた武器を持つ投手同士の決闘のようだった」と絶賛した。

 「久しぶりにメジャーのマウンドに戻ることができた。サポートしてくれた人たちには感謝したい」と前田。新たなスタートを切った感謝は、結果で返していく。

 ≪最短は1919年に51分≫前田の好投などでこの日の試合は、今季メジャー最短の1時間57分。試合時間が9イニング以上で2時間を切ったのは、昨年6月9日のレイズ―カージナルス戦の114分以来だった。過去10年の2時間未満試合は5試合のみ。1901年以降の9イニング以上の最短試合は、1919年のニューヨーク・ジャイアンツ(サンフランシスコ・ジャイアンツの前身)―フィリーズの51分だった。

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