広島・遠藤 6日阪神戦で自身初のスライド登板 新井監督「彼には期待している」

[ 2023年4月6日 06:30 ]

スライドして先発することが決まった遠藤(撮影・北條 貴史)
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 広島は5日の阪神戦が雨天中止となった。先発予定だった遠藤淳志投手(23)は、6日の同戦に自身初のスライド登板を果たすことが決定。開幕4戦全敗中のチームの連敗ストップを託された。新井貴浩監督(46)から信頼を寄せられた右腕は、指揮官の初勝利、あと1勝に迫るマツダスタジアム通算500勝への貢献に向け、気持ちを新たにした。

 遠藤は、午後5時半に正式発表される少し前、雨天中止の知らせを聞いた。同6時のプレーボールに備えて、既にストレッチを終え、ランニングメニューに移る時だった。今季初マウンドへの準備を進めていた右腕は、新井監督から、6日の阪神戦へのスライド登板を伝えられて気を引き締め直した。

 「スライドで明日(6日)になっただけなので、全力を注ぐだけ。また(すぐに)明日に切り替えられた」

 スライド登板はプロ6年目で初めて。これまでは雨天中止の際には先発機会がなくなることが多かっただけに、成長の証。新井監督から「彼には期待している。キャンプ、オープン戦でずっといいボールを投げて、内容のある投球を見せてくれていた。期待を込めてのスライドです」と託された。

 チームは19年ぶりの開幕から4戦全敗。23歳右腕が、重たい空気を振り払う。オープン戦では3試合に登板して計15回を2失点、防御率1・20と安定。四死球もわずか2つとアピールに成功し、開幕ローテーションをつかんだ。“連敗ストッパー”への期待を意気に感じ、新井新監督の初勝利につなげる。

 「(スライド登板は)うれしい気持ちですし、絶対勝ちたいと思っている。気負うことなく自分の投球をすれば勝ちがついてくると思うので、まずは自分の投球をして、新井さんに勝ちを届けたい」

 前日には自宅で、てるてる坊主を作製。晴天を願ったが、かなわなかった。広島市は、きょう6日も雨予報。今度こそ願いが通じるようにと「今日(5日)も作っておきます」と笑顔を見せた右腕。チームの今季初勝利とともに、マツダスタジアム通算500勝も懸かるが「そこは気にすることなく、勝ったら結果、良かったと思えればいい」と、まずは投球に集中する。

 ナイターでDeNAが巨人に勝ち、ここまで唯一未勝利のチームになったが、この日の中止を、開幕4連敗の悪い流れを変える恵みの雨と捉える。仕切り直しの一戦で、背番号66が追い風を呼ぶ。(長谷川 凡記)

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2023年4月6日のニュース