大谷翔平 投打でピッチクロック違反、試合後自ら審判に確認「グレーゾーンみたいな感じ。合わせるしか…」

[ 2023年4月6日 08:59 ]

ア・リーグ   エンゼルス4ー3マリナーズ ( 2023年4月5日    シアトル )

ピッチクロック違反を取られた初回の後、審判と水原通訳(左)とともに話しをする大谷(中央)(AP)
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 エンゼルスの大谷翔平投手(28)が5日(日本時間6日)、敵地シアトルでのマリナーズ戦で「3番・投手兼DH」で先発出場。打っては2打数1安打1打点、投げては6回1失点で今季初勝利を挙げた。チームは4-3でマリナーズを下した。

 今季2度目の投打二刀流出場で苦しみながらも粘った。初回、先頭から2連続四球と適時打で先制点を献上し、4番・ラリーを迎えた場面。初球の投球動作で、今季から導入されたピッチクロックルール違反として1ボールを宣告された。それでもラリーを見逃し三振、続くヘルナンデスも空振り三振に仕留めて最少失点で乗り切った。ベンチに戻る際にはホバーグ球審、ネビン監督、水原通訳を交え、セットポジションのしぐさをとりながら、2分ほど話し込んで確認。打者が打席に完全に入ってからモーションに入ることが必要で、一度完全にモーションを止めてから投球するように説明を受けた。

 ピッチクロックは今季から試合時間短縮のため導入。投手は捕手から球を受けてから、走者なしの場合は15秒、ありの場合は20秒以内に投球動作を始めないと1ボールが宣告される。また、打者は残り8秒までに打つ準備を整えなければ1ストライクが宣告される。大谷の場合は、まだ残り時間はあったが、打者が構える前にボールを投げようとしたことがペナルティとみなされた。

 4回までは毎回走者を背負ったが、要所を抑えた。6回3安打8奪三振、111球を投げ、6四死球の内容。111球は過去3番目の球数となった。2回には女房役・オハピーが逆転2ランを放つなど援護し、大谷は勝利投手の権利を持って降板した。

 打っては第1打席は四球、第2打席は左飛。6回の第3打席は打者としてピッチクロック違反をとられながらも四球だった。第4打席は7回2死一、二塁。マリナーズの救援右腕・ムニョスが投じたスライダーをうまくはじき返して、三塁線を破る左翼線適時打。4点目を挙げた。

 試合後、大谷は審判の警告が投球に影響があったかと聞かれ「それはないですね。昨年できていたことができなくなるっていう…さっき確認してきたところなので、次回以降はそれに対応しながらやりたい。今日はまた新たな発見があったので、それに対応していくっていうことです」と自ら審判のもとへ出向いて確認したことを明かした。「ランナーなしの時のセットというかストレッチというか、どっからがそうで、どっからがそうじゃないのか。横を向いてからがセットになるのか、どの角度がセットじゃないとか。話した感じ、審判の方もグレーゾーンみたいな感じだったので…ルール始まって間もないですし、お互いにここまではセーフだよね、ここまではアウトだよねっていう所を確認してきた感じですかね」とお互いに手探りの状態だとした。

 違反を初めてとられた初回の心境を聞かれ「とりあえず合わせるしかない。ルールができてそんなにたってないので。試験的になる部分もある。随時、ピッチャーもバッターも対応していくのはみんな同じなのでしょうがないかなと」と述べた。

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