阪神・岡田監督、燕叩きへ恵みの雨だ 先発予定だった村上を中継ぎに戻しお疲れ気味の救援陣に厚み

[ 2023年4月6日 06:00 ]

傘を手に笑顔で室内練習場に向かう岡田監督(撮影・北條 貴史)
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 中継ぎ陣の疲労も心配ないよ――。阪神・岡田彰布監督(65)は5日、広島戦(マツダスタジアム)が雨天中止になったことを受け、この日の予告先発・大竹耕太郎投手(27)を8日のヤクルト戦(甲子園)に先発させることを明言した。また、当初同戦に先発予定だった村上頌樹投手(24)を中継ぎへ戻すことも決定。指揮官が「絶好調」と評する6年目左腕と厚みを増した救援陣で、燕叩きをもくろむ。

 試合開催を信じ、室内練習場で汗を流していた選手たちは、午後5時30分に中止を耳にすると、恨めしそうに帰りのバスへ乗り込んだ。08年以来15年ぶりとなる開幕5連勝は、6日へ持ち越しに。ただ、先を見据える岡田監督は、早くも投手陣の“再編”について言及した。

 「大竹は(8日の)土曜日いくわ。また村上があかんようになってもうたな。(村上は)また中(継ぎ)にちょっと入れる」

 昨年12月の現役ドラフトで加入した新戦力左腕の、移籍初先発は水を差される形になった。だが、即座に8日のヤクルト戦に向かうことが決定。それに伴い、当初同戦に先発する予定だった村上が再び中継ぎの一角としてブルペン待機することになった。オープン戦からアピールを続け、1日DeNA戦では1回無失点。リリーフ陣の起用の選択肢が増えることに加え、既に4試合で3戦に登板していた岩崎、浜地、湯浅、石井などの疲労が心配されていただけに「恵みの雨」となった。

 「大竹も絶好調やな。今(中止後)、ブルペン(で投球練習をチェックしたら)、絶好調やな。甲子園の方がええんちゃう?初めてなんやから」

 雨がもたらした「大竹のヤクルト戦先発」は、チームにとっても好条件だ。2月25日のオープン戦(浦添)で対戦し、3回1安打5奪三振無失点と快投を披露。第5回WBCに参戦した中村、山田、村上の主力不在とはいえ、苦手意識を植え付けるには十分だった。そこから1カ月半。先発左腕の成長と、指揮官が言う「絶好調ぶり」が掛け合わされれば、王者撃破へ向けた機運が一気に高まる。

 「(先発陣も)流れ的に、ある程度打つ方が点取ってくれるから、気分的にはだいぶ違うと思うけどな」

 一分の隙もない投手陣を武器に、まずは広島2試合を、“あっぱれ”な勝利で締めくくる。(八木 勇磨)

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2023年4月6日のニュース