ヤクルトえぐい!80年ぶり開幕5戦4完封 球団新5連勝呼んだ高橋“侍魂”初先発で5回零封

[ 2023年4月6日 05:20 ]

セ・リーグ   ヤクルト5-0中日 ( 2023年4月5日    バンテリンD )

<中・ヤ>球団新記録となる開幕5連勝を飾り、勝ち星を挙げた高橋は5連勝のポーズを決める(撮影・椎名 航)
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 侍のプライドを白球に込め、左腕を振った。あまり感情を表に出さないヤクルト・高橋が拳を握ったのは、先頭にストレートで四球を与えた5回。「嫌な四球を出したので、もう一回ギアを入れた」。1死一塁で岡林を110キロのスライダーで二ゴロ併殺打に斬った。

 今季初先発で5回4安打無失点で白星と上々のスタート。68球とリズムも抜群だった。WBCでは世界一を達成。開幕前の3月28日には同じ侍戦士の村上らとヤクルト本社に優勝報告に訪れた。盛大な歓迎を受けたが、胸の内には喜びと悔しさが。大会での登板は1次ラウンドの1試合、2イニングのみで「本当に悔しい。3年後は先発としてまた世界一を獲れるようにまた頑張りたい。シーズンが始まるので、そこにぶつけていきたい」と誓う。連覇を狙う26年大会に不動のエースとして世界の頂点に立つため、努力を積み重ねる。

 全ての瞬間が宝物となったWBC。特に米国との決勝で9回のマウンドに上がったエンゼルス・大谷の姿が忘れられない。「オーラがあった。ああいう姿をこっちに来てできたらいい」と振り返る。この日は最速151キロの直球とパドレス・ダルビッシュから教わったスライダーも駆使。「球数を少なくして肩をつくる必要があった」と侍ジャパンで不慣れな中継ぎを経験したことで、帰国後もブルペンでの無駄な球数が減った。今回の2日前のブルペンの球数は普段の50球から40球に減少。疲労もたまりにくい新たな調整法で、これからも白星を重ねる。

 チームを球団初の開幕5連勝に導いた左腕は「リーグ3連覇と日本一奪還。そこを目指して僕もやっていきたい」と誓う。救援陣も無失点で開幕5試合で4度目の完封勝利は43年の名古屋以来、実に80年ぶり2度目の快挙。しばらく、勢いは続きそうだ。(青森 正宣)

 ≪43年の名古屋以来≫ヤクルトが開幕5連勝。99年の4連勝を24年ぶりに抜く開幕からの球団最多連勝記録となった。この間、完封勝利が4度あり失点は2日広島戦の2点だけ。開幕5試合で4完封は、1リーグ時代の43年名古屋以来80年ぶり2度目のプロ野球タイ。開幕5戦2失点も前記名古屋と並ぶ最少記録となった。

 ▼ヤクルト・高津監督(球団新の開幕5連勝)負けるよりは、もちろん勝った方がいいので、いいスタートは切れたのかな。でも、まだまだ5試合。気を引き締めてというところ。

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2023年4月6日のニュース