野村勇　鷹新人70年ぶりポストシーズン弾!社会人時代過ごした大阪で一発「地元なんで。手応えバッチリ」

パCSファイナルステージ第3戦   ソフトバンク3ー0オリックス （ 2022年10月14日    京セラD ）

パCSファイナル＜オ・ソ＞7回、野村勇は右越えにソロ本塁打を放つ（撮影・奥　調）
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　ソフトバンクにとってレギュラーシーズンのオリックス戦は3勝10敗でCSで2連敗中の京セラドーム。ただ、この男にとっては鬼門ではない。むしろ庭だ。2―0の7回1死で野村勇の3打席目。フルカウントから先発・田嶋のカットボールを強振し確信あり。ライナーで右翼スタンドを直撃するCS1号をオールドルーキーがぶっ放した。

　「地元なんで。手応えはバッチリ。行ったなと。最近、出番はなかったけど、いつきてもいいように準備はしていたので。結果だけ考えてました」

　妻子持ち、25歳ドラ4の野村勇は今季レギュラーシーズンで球団新人タイ記録の10本塁打。そして、負ければ終戦の試合で球団新人初となるプレーオフ＆CS弾をかました。記録にも記憶にも残る男は「意識はしていないけど記録を塗り替えられたのはうれしい。どんどん援護できるように」とにやけた。

　レギュラーシーズンの9月19日のオリックス戦以来となる久々のスタメン復帰だ。そのときも京セラドームだった。NTT西日本時代を過ごした大阪市内にあるドームに、父親と妹らも観戦に訪れていた。久々の投手との対戦で2回1死での1打席目は左飛。4回2死での2打席目は右飛。3打席目に目が慣れた。「何か分からんけど、合ってるな。イケるかなー」。ノリのいい神戸出身の関西人は、4月21日にプロ初本塁打した田嶋からまた打った。

　藤本監督は「左（腕）に内容はいい。抜け球を逆方向に本塁打。楽しみですね。これからね。2桁打って、CSでも打ったのは大きいと思う」。ここぞで勇ましい男をスタメン起用。土俵際で藤本マジックも、はまった。　（井上　満夫）

　○…ルーキーの野村（ソ）がCS第1号。プレーオフ、CSの新人本塁打は、17年大山（神）がファーストSのDeNA第2戦で打って以来5人目、6本目で、チーム初だ。また、日本シリーズも含めたポストシーズンでの新人本塁打は17人目、22本目。チームでは南海時代の52年森下正夫が巨人との日本シリーズ第6戦で打って以来70年ぶり2人目。