“勝てる男の秘密”担当キャップが分析 原監督、プラス思考ゆえの「即断即決」

[ 2020年7月5日 05:40 ]

巨人・原監督 長嶋監督に並ぶ1034勝

インタビューを終えウイニングボールを手に引き揚げる原監督(撮影・久冨木 修)
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 巨人の原辰徳監督(61)が、恩師の長嶋茂雄終身名誉監督(84)に並ぶ1034勝目を挙げた。8度目のリーグ優勝を誇る名将はなぜ、勝ち続けることができるのか。昨季から巨人キャップを務める神田佑記者(37)は決断力の早さを理由に挙げた。

 野球に限らず、どんな組織でも言える持論がある。「上司が失敗を恐れれば部下は挑戦者になれない」。原監督の采配には迷いが一切ない。言葉で表すなら「即断即決」だ。なぜ、迷いなく早期決断を下すことができるのか。経験はもちろんだが、根底にある「超プラス思考」こそが、本質だと感じる。

 昨年、熊本から大阪への移動で、中型プロペラ機に搭乗した時のことだった。大型機以外にチーム全員で乗るのは極めて珍しい。揺れを心配する周囲の声を打ち消すように「俺が乗ってるんだから落ちるわけないよ」と、どこ吹く風。思わず納得してしまった。

 昨年の関西遠征でもこんなことがあった。新幹線で新大阪駅に到着。タクシーで兵庫県内の宿舎に移動する予定だったが、急きょ独断で電車移動に変更した。ファンに囲まれるのでは?という心配をよそに、在来線のつり革につかまった。結果は何の混乱もなく、車より15分も早いスムーズな移動だった。「俺が何かを決めると、パーッと前が開けていくんだよ」と笑ったのが、印象的だった。

 失敗を恐れない。最たる例は、1点差や同点で終盤を迎えたときに代走を起用し、盗塁で好機を築く。東海大相模、東海大時代の師である父の故貢氏から譲り受けた勝負手。「人生はチャレンジ」という言葉とともにだ。今季は「コロナ特例」で延長10回で打ち切り。12球団で唯一、開幕3連勝を飾った6月21日阪神戦は、4回から矢継ぎ早に代打や代走を繰り出した。

 「勝負の鬼」だが、決して「鬼」ではない。「非情だけでは強い組織はできない」という考えを併せ持つからだ。ミスした選手を途中交代させても、すぐに挽回のチャンスを与える。宮国、藤岡ら中継ぎ3投手が一挙7点を奪われ逆転負けした際は「フォローできない」と突き放した一方で、翌日すぐに登板させて「零封リレー」を果たす雪辱の舞台を与えた。2軍で結果を出して1軍に上げた選手を即スタメンで使うのも、原監督らしい。

 「勝てる監督」だから昨季、巨人史上初の3度目の復帰を果たし、5年ぶりのリーグ優勝。今季も首位を快走する。「常勝」という宿命を背負い、1034勝を積み上げた。(神田 佑)

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