豊川・加藤 公式戦初出場で初アーチ、苦難乗り越え快音「悔いを残さないようにと思った」

[ 2020年7月5日 19:02 ]

夏季愛知県高等学校野球大会   豊川32―0新城東高作手 ( 2020年7月5日    豊橋市民 )

<豊川・新城東高作手>公式戦初本塁打の記念球を今井監督(左)から受け取る豊川・加藤
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 最後の大舞台で大輪の花を咲かせた。豊川・加藤朱良外野手(3年)が公式戦に初出場し、練習試合を含めても初めてとなる本塁打を記録。「悔いを残さないようにしたいと思った。打った瞬間に確信しました」と振り返った。

 15―0の3回無死三塁、代打として登場すると初球を逃さずに叩き、右越え二塁打。さらにこの回、再び巡ってきた無死二塁の場面。今度は5球目を左翼席へと叩き込んだ。「自分としては二塁打が満足いくものだったので…」と想定外の結果。それでも「ホームランを打ちたいという思いはあった」だけに「最高に気持ちよかった」と喜びは込み上げてきた。

 苦難の末に、最高の結果にたどり着いた。強打の外野手と期待されて入学。しかし送球難に苦しみ、昨年8月に学生コーチに転身することを決断した。ノックや練習補助。さらには飲料の準備など手広く仕事をこなした。「最初は失敗ばかりだったけど、自分の役立ちようでチームの勝利につながることに気付いた」。勝つために、チームの一員として献身的に動いてきた。

 今月2日、初戦のベンチ入りメンバーが決まった。今井陽一監督(54)が発表した最後の「20番」は自分だった。

 「ノックを打ち終わった後、監督に“バットを振っておけ”とは言われましたが…。打席に立つとは夢にも思っていなかった」

 約1年ぶりに打撃練習を行い迎えた本番。持ち味のパワーはさび付いてはいなかった。

 今井監督は「加藤が打ってくれて、試合中に涙したのは初めて。打つ方は素晴らしいが、イップスに悩んで、いろいろ苦しんで…。感無量です。本当にうれしい」とかみしめるように話した。加藤は卒業後、1メートル75、92キロの体格を生かし、大学でアメリカンフットボール部に入部する予定だ。苦しさもうれしさも全てが、次の競技人生に生きるはずだ。

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