阪神・糸井、絶叫V撃「声援に応えたくて」チーム最多5度目決勝打

[ 2019年5月23日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神3―2ヤクルト ( 2019年5月22日    甲子園 )

7回2死三塁、中前に勝ち越し適時打を放ち、バットを持ったまま雄たけびを上げる糸井  (撮影・成瀬 徹) 
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 阪神の糸井嘉男外野手(37)が、22日のヤクルト戦でチーム最多となる今季5度目の決勝打を放った。1―1の7回2死三塁から、中前へ待望の勝ち越し打。4試合16打席ぶりに響かせた快音に、雄叫びを上げた。広島、巨人の上位チームを追いかける上で欠かせない不動の3番打者。チームは連勝を飾り、貯金を2に増やした。

 吠えた。誰もが待ち望んだ快音に、糸井が感情を爆発させた。1―1の7回2死三塁。ハフが投じた2球目の浮いたスライダーをコンパクトに捉えた。4試合16打席ぶりの安打が、中前への決勝タイムリー。復活を告げる一打に、右手にバットを携えたまま、一塁ベンチへ向かって雄叫びを上げた。

 「“糸井選手頼む!”という気持ちで打席に入りました!」

 ヒーローインタビューでさすがの笑いを起こした言葉の裏には、悔しさがあった。「声援に応えたくて、勝ちにつながる一打が打ちたくて…」。1、3打席目はいずれも好機で凡退。1~6回まで毎回塁上を賑わせながらも、梅野のソロ本塁打による1得点にとどまっていた。逸機のたび、虎党のタメ息が聖地を包み込む。4イニング連続の得点圏で、ようやく大歓声を引き出すことに成功した。

 糸井にとってタダの連勝ではない。移籍3年目を迎える開幕前、口癖のように「甲子園で勝ちたい」と繰り返した。ある時は「だいぶ負け越した。ホームでたくさん勝ちたい」と願い、またある時は「ここ(甲子園)の試合は勝てる気がしなかった」とまで言った。昨季は21勝39敗2分けと大きく負け越し。最下位の一因になったからこそ、この日の殊勲打の喜びは格別だった。

 長く愛してきたウエートトレーニングに、変化を加えて臨んだシーズンだ。「めちゃくちゃに鍛えることはやめて、その分、走り込みを増やした」。1、2月は例年以上にランニングに重点を置いた。宜野座キャンプで外野ポール間を黙々と走る姿は日常だった。

 結果に表れている。18日広島戦の守備で左足付近を打撲し途中交代。戦線離脱まで想定されたが、翌日から当然のように出場を続けている。殊勲打の直後、大山が放った左中間への打球をバレンティンがファンブルする間に3点目のホームイン。あの激走が無ければ試合はどうなっていたか分からない。

 「ヨシオがあそこから一気に還ってきた得点というのはすごく(大きい)。1点と2点じゃ大きく違う」。矢野監督は試合を決したポイントに挙げた。

 今季5度目の決勝打はチーム最多。ここぞの場面で打ってくれる“超人”が、きょうも勝利を呼んだ。(巻木 周平)

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