巨人・上原、涙の引退 異例のシーズン途中 44歳現役最年長腕が現役に別れ

[ 2019年5月21日 05:30 ]

会見冒頭、号泣する上原(撮影・尾崎 有希)
Photo By スポニチ

 巨人・上原浩治投手(44)が20日、シーズン途中に電撃引退を表明した。昨年10月に左膝を手術し、日本復帰2年目の今季は一度も1軍登板することなく、決断に至った。史上初の日米通算「100勝100セーブ100ホールド」を達成した球界最年長のレジェンド右腕。生中継を含めたテレビカメラ20台、報道陣139人の前で涙を拭い、21年間「雑草魂」を貫いた現役生活に別れを告げた。 

 最後は花束を手に、真っ赤な目で顔全体まで紅潮させた。冒頭は「本日をもちまして21年間の現役生活を終えたいと思います」と言い、約10秒言葉を詰まらせた。上原が涙を拭い、シーズン途中に現役を終えた。

 「もうちょっとやりたかったな、という思いです。自分が決めた以上、もうユニホームを着ることはない。気持ちを切り替えていかないといけない」

 44歳。シーズン前から今季限りでの引退を決めていたことも明かした。昨年10月に左膝を手術し、自由契約を経ての再契約。原監督の意向もあり背番号「11」は、渡米前の「19」に戻った。「3カ月が僕の中では勝負」と腹をくくっていたが、2軍では9試合で2本塁打を含む11安打を許し防御率3・60。1軍昇格はできなかった。

 術後の経過は順調だった。左膝の負担を軽減させるため、体重を4キロ落とした。術後約3週間は断酒。医師と相談した上で「飲む量を減らしている」と、プロ1年目と同じ86キロに戻すなど、体自体の調子は良かった。

 それだけに「抑えてないという葛藤」と闘い、「気持ち的に後ろ向きになった。気持ちと体と、なかなか一致しなかった」という。優勝争いも絡む佳境を見据え、「(シーズン終盤に)自分がこういう会見をするのは違うと思った。それだったら早く終わろう、終わりたい」と決断の理由を示した。

 日本で2度の沢村賞に輝き、ワールドシリーズ制覇のクローザーに君臨。日本球界に復帰した昨季は、史上初の日米通算100勝100セーブ100ホールドを達成した。1浪して入学した大体大を経て、プロ入り。「負けたくないという気持ち、反骨心」を原動力に「雑草魂」から大輪を咲かせたが、「中途半端に先発、中継ぎ、抑えとやっちゃったかな」と謙遜の仕方も上原らしかった。

 今後については「正直、まだ、何も考えていない。明日からどうしようかな」と言ったが、将来的には「アマチュアで、プロに入っていくという子たちを育ててみたい」と夢を語った。心残りと達成感が入り交じる、複雑な感情か。「悔しいですけど今(満足度は)マックスですね」と言い、「本当に野球に感謝しています」と晴れやかな表情を浮かべた。(神田 佑)

 ◆上原 浩治(うえはら・こうじ)1975年(昭50)4月3日生まれ、大阪府出身の44歳。東海大仰星では甲子園経験なし。大体大から98年にドラフト1位で巨人に入団。1年目の99年に20勝で最多勝、新人王、沢村賞など個人タイトルを独占した。02年にも沢村賞を受賞し日本一も経験。08年オフに海外FA権でオリオールズに移籍。13年にはレッドソックスで抑えとしてワールドシリーズ制覇に貢献。18年から巨人で日本球界に復帰した。1メートル87、86キロ。右投げ右打ち。

続きを表示

「第101回全国高校野球選手権大会 各地区結果」特集記事

「第90回(2019年)都市対抗野球大会」特集記事

2019年5月21日のニュース