大谷、二刀流GOサイン!43日ぶり投球“解禁” 8月下旬にも投手復帰

[ 2018年7月21日 05:30 ]

キャッチボールを再開したエンゼルス・大谷
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 エンゼルスは19日(日本時間20日)、右肘内側側副じん帯損傷でノースローだった大谷翔平投手(24)がロサンゼルス近郊で再検査を受け、患部が回復したため、投球練習再開が認められたことを発表した。ここまで打撃に専念してきた二刀流は、同日中にエンゼルスタジアムで43日ぶりにキャッチボールを再開。早ければ8月27日(同28日)からの本拠地ロッキーズ2連戦での投手復帰も見えてきた。

 カリフォルニアにも灼(しゃく)熱の太陽の光が照りつけた。大谷が右肘に「PRP(多血小板血しょう)注射」を受けてちょうど6週間が経過した。エ軍担当医で「カーラン・ジョーブ・クリニック」のスティーブ・ユン医師による再検査を受け、患部の回復を確認。球団は「投球練習の再開が医学的に認められた」と発表した。

 「二刀流復帰」へ向け、早くも動きだした。大谷は右肘に張りを訴えた6月6日ロイヤルズ戦からノースローを強いられていたが、午後にはエンゼルスタジアムでの自主練習をスタート。先発左腕のヒーニーら、一部選手が参加した練習は非公開だったが、地元紙オレンジカウンティー・レジスター(電子版)は「60フィート(約18・3メートル)のキャッチボールを開始した」と報じ、ビリー・エプラーGMの「再検査結果は喜ばしいことで、我々は投球再開のプロセスを楽しみにしている」というコメントを紹介した。

 実戦なしのぶっつけ本番で復帰した打者に対し、投手はどのような復帰スケジュールを踏むのか。同じ右肘じん帯の故障で14年7月にPRP注射を受けたヤンキース・田中はキャッチボール再開から復帰まで約1カ月半を要した。しかし、右腕の張りで1週間、投球練習を控えた時期もあった。全てが順調に進めば、約5週間でマウンドに上がることは可能。エ軍は「適切な時期にリハビリスケジュールに関する詳細を更新する予定」と慎重だが、早ければ8月27、28日(日本時間28、29日)のロッキーズ戦、もしくは30日(同31日)からの敵地アストロズ4連戦での登板も視野に入る。

 今後はキャッチボールの距離を延ばし、ブルペン投球を経て、マイナー戦での実戦登板が予想される。ただ、大谷は打者としても打線の中軸を担う。チームを離脱せず、日本のシート打撃にあたる「シミュレーテッド・ゲーム」で調整し直接、メジャーで実戦復帰する可能性も残される。前代未聞の二刀流だからこそ、どんな復帰プランを描くか、米国でも注目される。

 エ軍は20日(同21日)のアストロズ戦から本拠地10連戦がスタートする。打撃と並行し、大谷はもう一本の刀を研ぎ澄ましていく。(柳原 直之)

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2018年7月21日のニュース