阪神・西岡が怒りの一打「“もう1球足元いったれ”と聞こえた」

[ 2017年7月20日 08:00 ]

セ・リーグ   阪神3―14広島 ( 2017年7月19日    甲子園 )

7回2死二塁、西岡は中前適時打を放ち、興奮しながら手を叩く
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 試合後、阪神・西岡は一時、同点劇となった舞台裏を明かした。「“もう1球、足元いったれ”と聞こえた。売られたケンカは買ったつもり。なめられたくないから。結果として、やり返した」。執念が込められた一打だった。

 1点を勝ち越された直後の7回2死二塁で迎えた第4打席。一岡の内角いっぱいの直球で1ストライク。2球目は、避けなければ当たっていたであろう内角球だった。立て続けの厳しい内角攻めに西岡の表情は険しくなった。外角の見せ球を挟んでカウント2ボール1ストライク。三塁ベンチ方向から聞こえたという「もう1球―」の声に燃え、フォークを中前に弾き返した。

 一塁ベースを回ったところで二塁走者・糸原の生還を確認すると、両手をパーンと叩き何か言葉を発しながらガッツポーズ。「もちろん。(言葉は)ピッチャーに言ったわけじゃないけど、そこは感情的になった」。左アキレス腱断裂から復帰後3試合連続の安打は、チームの反撃の機運を高める2試合連続の適時打でもあった。

 前3打席はいずれも凡退。特に、5回2死二塁で左飛に倒れた時には天を仰ぎ、顔をしかめるほどに悔しがった。1球、1スイングに魂をかけるプレースタイルが、ここぞの場面での結果につながる要因だ。

 連日の奮闘にも「最後、エラーしたからね」と、9回無死から安部の飛球を落球したことを悔いた。慣れない外野守備への不安は本人が一番感じているはず。それでも、諦めない姿勢を見せ続ける西岡がいる限り、猛虎は戦う集団であり続ける。(巻木 周平)

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