「巨人軍たるや…」長嶋氏、山口俊暴行疑惑にショック隠せず

[ 2017年7月20日 07:55 ]

都市対抗野球観戦のため東京ドームを訪れた長嶋茂雄氏
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 ミスターもショック――。飲酒しての暴行トラブルの疑いが発覚した巨人・山口俊投手(30)に、巨人・長嶋茂雄終身名誉監督(81)もショックを隠せなかった。19日は東京ドームで都市対抗野球を観戦。誰よりもファンを大切にする「ミスタープロ野球」は、「いかんね…」などのコメントに苦渋の思いをにじませた。

 衝撃的なトラブルの疑いが発覚してから一夜。試合後、山口俊について聞かれた長嶋氏は「ああ…」と漏らし、言葉をつないだ。

 「新聞で今朝、初めて知って…。細かいことはいろいろあったにせよ、それは聞いていないし分からない」とした上で、「巨人軍たるや、ああいうことをしちゃいかんね」と話した。歴史と伝統を誇る球界の盟主。長嶋氏はV9時代の主力として栄光を築き、指揮官としても次代に伝えるべく努力をしてきた。巨人軍たるや――。11日未明に飲酒し、病院で扉を壊し、警備員を負傷させたトラブルの疑いが事実だとすれば、山口俊は自覚が欠けていたと指摘されても否定できないだろう。

 「何があったかは分からないけどね。まずいことだよな」。いまだ不明な点も多く、球団なども事実関係を確認中とあって長嶋氏も慎重な口ぶりだった。しかし、その口調からはショックの色が伝わってきた。

 巨人監督時代の98年、ガルベスが阪神戦で審判にボールを投げつける暴挙に出て、球団から無期限の出場停止処分を受けた。その際、長嶋氏は自ら頭を丸刈りにした。「ファンの方にきっちりけじめをつけたい」。常にファンに寄り添い、何より大切にするのが「ミスタープロ野球」の姿だった。ファンを裏切ることだけはしたくない。長嶋氏の表情は寂しそうだった。

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2017年7月20日のニュース