ワリエワ 禁止薬物陽性で15日SP出場はCAS裁定次第 団体の扱いは裁定後ISU決定へ

[ 2022年2月12日 05:30 ]

公式練習で調整するカミラ・ワリエワ
Photo By 共同

 北京五輪のドーピング検査を管轄する国際検査機関(ITA)は11日、ロシア・オリンピック委員会(ROC)フィギュアスケート女子のカミラ・ワリエワ(15)が昨年12月のドーピング検査で、持久力向上が期待できる禁止薬物トリメタジジンに陽性反応を示したと発表した。16歳未満は原則実名非公表だが、ワリエワがROCの金メダル獲得に貢献した団体の表彰式中止を受けてメディアが報道したため、公式発表の必要があると判断したという。

 検査はロシア反ドーピング機関(RUSADA)が行い、世界反ドーピング機関(WADA)の認定研究所が8日に結果を報告。RUSADAはワリエワを暫定資格停止としたが、9日に同選手からの異議申し立てを受けて処分を解除した。一方、国際オリンピック委員会(IOC)と国際スケート連盟(ISU)は解除を不服としてスポーツ仲裁裁判所(CAS)に提訴。ワリエワが15日の女子SPに出場できるかはCASの裁定次第となる。日本が3位に入った団体の結果の扱いは、裁定後にISUが決める見込みだ。

 ≪笑顔で練習も取材には無言≫ワリエワは11日の公式練習に2度とも参加し、4回転ジャンプなどを確認した。笑顔を見せる場面もあったが練習後は上着のフードをかぶったまま無言で取材エリアを通過。英国メディアが「あなたは潔白なのか。ドーピングをしたのか」との問いかけに、ロシアのメディアが「彼女はまだ15歳なんだ。失礼だろ」と激怒し、記者同士で口論になるなどピリピリムードが漂った。

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