スピードスケート男子の森重航が500メートルで銅メダル 男子は3大会ぶりの表彰台

[ 2022年2月12日 18:49 ]

北京冬季五輪第9日 スピードスケート男子500メートル ( 2022年2月12日    国家スピードスケート館 )

スピードスケート男子500メートルで銅メダルを獲得した森重航(共同)
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 スピードスケート男子500メートルで、森重航(21=専大)が34秒49のタイムで銅メダル。同競技の日本男子では、10年バンクーバー大会以来、3大会ぶりの表彰台となった。

 森重が北京で男になった。ラスト前の14組で滑り、34秒49の好タイムをマーク。最終組の2人が不調に終わり、銅メダルが決まると、満面の笑みを浮かべた。アジア勢で独占した表彰台。端正なマスクに、再び極上のスマイルが浮かんだ。

 同じく今大会の代表で4歳年上の新浜と同じく、北海道東端部の別海町出身。小、中学時代は新浜の出身クラブでもある別海スケート少年団白鳥に所属。酪農を営む実家から、練習場の町営天然リンクまで、約20キロの道のりを自転車で通って体を鍛えた。

 この1年ほどで頭角を現した。その成長ぶりには森重自身、「勝ちたい気持ちより(新浜に)追いつきたい気持ちが強かったので、びっくり。代表争いに加われると思っていなかった」と驚くほどだ。今大会で5大会連続の五輪出場を逃し、現役引退の見通しとなっている加藤条治は山形中央高の先輩。高校時代には動画を見て“教材”としたこともある。10年バンクーバー五輪の500メートルで銅メダルを獲得した偉大な先輩に肩を並べる表彰台。まさに恩返しのスケーティングだった。

 ◇森重 航(もりしげ・わたる)2000年(平12)7月17日生まれ、北海道出身の21歳。上風連小2年時から別海スケート少年団白鳥でスケートを始める。上風連中から山形中央高へ進学。昨年10月に全日本距離別選手権を制覇。12月のW杯ソルトレークシティー大会の500メートルで初勝利を挙げるなど、今まさに伸び盛り。専大。趣味は球技、漫画。

 ▽スピードスケート 1周400メートルのスケートリンクを周回してタイムを競う。オリンピックでは1924年のシャモニー大会で男子種目が初採用された。女子は32年のレークプラシッド大会で公開競技として行われた後、60年のスコーバレー大会で正式種目となった。日本はこれまで4つの金メダルを獲得している。

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