平野歩夢 採点基準の明確化求める「そうするべき時代に」北京五輪スノーボードHP

[ 2022年2月12日 11:12 ]

男子ハーフパイプで金メダル獲得から一夜明け、記者会見後に記念撮影に応じる平野歩夢
Photo By 共同

 北京五輪のスノーボード・ハーフパイプ男子で、日本勢で同競技初の金メダルを獲得した平野歩夢(23=TOKIOインカラミ)が大願成就から一夜明けた12日、河北省張家口のプレスセンターで会見に臨んだ。

 決勝では斜め軸の縦3回転に横回転を加えた超大技「トリプルコーク1440」を含むルーティンを公式戦で初成功させたが、2本目は91・75点止まりの不可解ジャッジで、暫定2位止まり。競技直後も「納得できなかった」と話していた平野歩は、改めて「僕が思っているように、周りも(得点が低すぎると)思ってくれていた。今後のスノボのジャッジ全体を含めた基準として、どこを見ていたという説明は聞くべきだと思う」と話し、採点基準の明確化を訴えた。

 ハーフパイプでは6人のジャッジが100点満点で採点し、最も高い点と低い点を除いた4つのスコアの平均が得点んとなる。採点基準は難易度、完成度、高さ、多様性、革新性の5つだが、全てジャッジの主観で判断され、回転数は採点基準になっていない。とはいえ平野歩が決勝で成功させたルーティンは世界初にして最高難度。3本目に逆転できなければ2位止まりで、大論争に発展した可能性がある。

 同じ採点競技では、フィギュアスケートや体操競技ではあらかじめ技の難易度が明文化され、完成度を加味して得点が決まる。横乗り文化のスノボは“格好良さ”が重要視され、同様の採点方法はそぐわないとの見方もあるが、平野歩は「それはそれとして、競技と切り分けるべき」と断言。「選手が最大のリスクを抱えてやっているものに対して、しっかり評価してジャッジすべきだと思う。他競技ではそういうのがあるので、今後、スノボもそういうものをしっかりするべき時代になってきたという気がする」と私見を述べ、採点基準の明確化を求めた。

続きを表示

この記事のフォト

2022年2月12日のニュース