「白岳ハリセン」で“ジャパーン”応援 熊本からカタールへ 飲んで叩いて盛り上げます!

[ 2022年11月30日 05:28 ]

「白岳」パック25度と、そのパックで作ったハリセン
Photo By 提供写真

 熊本発の鳴り物が森保ジャパンの背中を押す。焼酎の紙パックを再利用した「白岳ハリセン」だ。

 23日のドイツ戦と27日のコスタリカ戦では、日本代表サポーターの席から太鼓のリズムに合わせて「パーン!パーン!」と勢いよくハリセンを叩く音が競技場に響いた。

 このハリセンは、熊本県の米焼酎「白岳(はくたけ)」などの紙パックを蛇腹状に折って、赤いガムテープで補強して作ったもの。発祥はJ2熊本のサポーター。昨春、新型コロナウイルス禍で禁じられた声援の代わりとして使われたのがきっかけだ。「白岳」は20年7月の豪雨で被災した人吉市に本社のある高橋酒造の商品で「飲んで支援し、叩いて応援」という機運が広がって定着した。

 関係者によると、W杯の日本戦の応援グッズとして、熊本サポーターらの寄付で集まったハリセン約350本がカタールに送られた。企画したのは、熊本や宮城など被災地の学生を現地に招待した「トモにカタールへ」のメンバー。その中心で活動する「ちょんまげ隊長」の愛称を持つ名物サポーター角田寛和さん(60)が、熊本の試合で白岳ハリセンの音圧に感動し「W杯に持っていきたい」と提案。一緒に観戦していたお笑い芸人シロたろし(47)が熊本サポーター側へ呼びかけて実現した。白岳に加え、鹿児島のサポーターが地元の芋焼酎「島美人」の紙パックで作ったハリセンを寄付するなど動きが広がった。

 シロたろしは4大会目となるW杯現地観戦の真っ最中で「手も痛くならないし、とても使いやすい。カタールのスタジアムは音が響くのでとてもいい音が出る」と、本紙に使い心地を明かした。周囲の外国人観客にも配り、一緒に応援したという。必勝を期すスペイン戦でもハリセンを配布する予定。「僕たちもめちゃくちゃ丈夫な白岳ハリセンが壊れるまでぶち鳴らして応援します」と闘志満々。ハリセンパワーで、スペインに挑む森保ジャパンを奮い立たせる。(安田 健二)

 ≪「白岳」製造販売高橋酒造「応援する姿に一同感動」≫「白岳」を製造・販売する高橋酒造は本紙の取材に「日本を背負って頑張っている代表選手を、白岳ハリセンで全力で応援する姿に社員一同大変感動しておりました」とコメントした。スペイン戦も「このハリセンと一緒に日本代表を力の限り応援し、ぜひ決勝トーナメントに進んでほしい」とエールを送った。

 ≪「霜降り明星」せいや 現地カタールの新聞で紹介≫サッカーW杯の観戦のためにカタール入りしていたお笑いコンビ「霜降り明星」のせいや(30)が29日、ツイッターを更新。現地の新聞に掲載されたことを明かした。「よく分からんけどカタールの新聞で紹介されました!」というツイートとともに紙面を投稿。「日本のテレビスターがコスタリカのファンたちと一緒にアクション」という見出しで、青い柔道着で現地の人とファイティングポーズを取っている写真が掲載されている。

続きを表示

この記事のフォト

2022年11月30日のニュース