桂壱之輔 来年5月5日に「春之輔」襲名「師匠の名跡を継ぐことになり、光栄」

[ 2022年10月13日 15:16 ]

二代目桂春之輔を襲名することを発表した桂壱之輔(左)と師匠の四代目桂春団治
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 桂壱之輔(44)が来年5月5日に二代目桂春之輔を襲名することが13日、所属する松竹芸能から発表された。壱之輔は「尊敬する師匠の名跡を継ぐことになり、光栄です。春之輔の名前をもっと大きくできるよう、精進します」と意気込みを語った。

 壱之輔は大阪市東成区出身。96年12月、のちに四代目桂春団治(74)を襲名した先代春之輔に入門した。中学生の頃から「将来は芸人になりたい」との夢があり、高校へ進学したものの、その必要性を見い出せずに退学。「ざこばさん、鶴瓶さん、師匠の中でどなたに弟子入りしようかと。師匠が一番優しそうだったので」と当時の春之輔に弟子入りした。

 先代春之輔が四代目春団治の名跡を継いでから数日後、壱之輔は師匠から「お前に春之輔をやる」と突然言われ、驚いた。当初は四代目春団治が最初につけていた「春之助」の話もあったが、「師匠の輔を」と決まった。日本舞踊を習いに行っていた二代目春団治さんの夫人、河本寿栄(96)から「春之輔の名前を継ぐつもりで精進しなさいとしょっちゅう言われてました」。その思いがずっとあって「大恩人です。今から報告します。喜んでくださると思います」とホオを緩めた。

 師匠の四代目春団治は「私と正反対で、几帳面で真面目。三代目(春団治)に性格もよく似てます」と目を細めた。師匠でなく、桂小春団治(64)や桂梅団治(65)のもとへ稽古に出かけ、腕を磨いた。今は創作落語に力を入れようと、桂文枝(79)の門を叩いた。

 コロナ禍で襲名発表がのびのびとなっていたが、壱之輔は来年5月5日、大阪・国立文楽劇場で「二代目 桂春之輔襲名披露公演」をスタート。東京、名古屋など全国10カ所で襲名興行を展開する予定。「落語をもっと評価されること。世間の人にもっと知ってもらわないと」。2つの目標を掲げ、二代目春之輔を継ぐ。

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2022年10月13日のニュース